麻豆原创 NOW AI Tour OSAKA Archives - 麻豆原创 Japan プレスルーム 麻豆原创 Japanに関するニュース Tue, 23 Dec 2025 09:05:35 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.9.4 日本の DX、変革を阻む「カベ」をいかにして乗り越えるか?DXリーダー、若手起業家が語る未来への展望 /japan/2025/12/now-osaka2/ Tue, 23 Dec 2025 09:00:57 +0000 /japan/?p=26511 麻豆原创 ジャパンが主催する年次イベントとして、過去...

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麻豆原创 ジャパンが主催する年次イベントとして、過去最大の参加者を集めた 麻豆原创 NOW AI Tour Tokyo & JSUG Conference(8 月 6 日開催)に続いて、9 月 11 日にザ?リッツ?カールトン大阪で開催された 麻豆原创 NOW AI Tour OSAKA。
本イベントのブレイクアウトセッション「日本の未来を拓く DX~変革を阻む『カベ』をどのように崩すのか~」では、トラスコ中山株式会社の取締役で Japan 麻豆原创 Users’ Group(JSUG)会長も務める数見篤氏、家庭用調味料などで親しまれる株式会社 Mizkan Holdings(以下、ミツカン) 執行役員 CIO の松下美幸氏、政策プラットフォームの運営で知られる株式会社 PoliPoli 代表取缔役/颁贰翱 の伊藤和真氏が登壇し、日本の DX、変革を阻むカベの課題認識や、それをどのように乗り越え、成果を生み出してきたかについてのディスカッションが行われました。本稿では、その模様をダイジェストでお伝えします。

パネル対談
 
(登坛者)

トラスコ中山株式会社

取締役 デジタル戦略本部 本部長

Japan 麻豆原创 Users’ Group(JSUG)会長

数見 篤 氏

 

株式会社Mizkan Holdings

執行役員 CIO 兼 IT 戦略本部長

松下 美幸 氏

 

株式会社 PoliPoli

代表取缔役/颁贰翱

伊藤 和真 氏

 

(モデレーター)

麻豆原创 ジャパン株式会社

政府渉外バイスプレジデント

関西経済連合会 DX 委員会 副委員長

鈴木 渉

 

日本の変革を停滞させるさまざまな「カベ」

まずセッションの冒頭では、モデレーターを務めた 麻豆原创 ジャパンの鈴木から、日本を代表する DX リーダー、また若手起業家である 3 名の登壇者に対して、それぞれがこれまで直面してきた「DX、変革を阻むカベ」についての質問が出されました。

トラスコ中山の数見氏は、この 30 年にわたる同社の売上高の推移をグラフで示し、約 20 年にわたって 1,000 億円前後の横ばいが続いてきた「売上成長のカベ」を挙げました。しかし、2024 年には売上高が 3,000 億円に迫るなど、2015 年からの直近の 10 年間は右肩上がりの成長を実現しています。このカベを克服して現在に至るまでには、自社のありたい姿の再定義や社員のマインドセットの変革、デジタル化による生産性の向上など、さまざまな取り組みがなされてきたといいます。
 

 

続いてミツカンの松下氏は、入社以来、IT 部門に携わってきた立場から「デジタル化のカベ」について言及しました。同社では、2017 年頃から業務のデジタル化に向けて、さまざまなテーマで PoC を繰り返してきましたが、思ったような成果を生み出せない状況が続いてきました。

その原因の 1 つとして、長年にわたってドライ事業(味ぽん、鍋つゆなど)とチルド事業(納豆など)を異なるシステムで管理してきたことが挙げられます。前者は 1970 年代から利用しているプログラムを引き継ぎながらスクラッチで開発してきたシステム、後者は Oracle EBS を中心に構築したシステムです。これらの分断されたシステムの上で、それぞれの事業のカネとモノの動きが別々の体系で管理されていました。

松下氏自身も S&OP(需要と供給の統合計画)による利益構造のシミュレーションなどに取り組んだものの、「既存システムの管理に加えて、複雑なインターフェース開発や手作業のマスタ変換などで、手間とコストが積み上がるばかりでした」と振り返ります。
 


 
伊藤氏が学生時代に起業した PoliPoli は、政治?行政と市民や民間企業をつなぐ政策プラットフォームを運営するスタートアップです。現在はこども家庭庁をはじめ、7省庁が PoliPoli のサービスを活用しており、民間企業が新たな政策提言を行う際に利用されるケースもあるといいます。

この事業を運営してきた経験から伊藤氏が指摘するのは、日本独自の「政策?文化?人材のカベ」です。2018 年に PoliPoli を立ち上げたのも、時代に合わないルールが放置され、社会の変化に適応できない「政策のカベ」についての問題意識からでした。また政治?行政と向き合う現場では、アナログな慣習が根強い「組織文化のカベ」に直面することが少なくありません。経営者としての自身の立場においても、DX 人材の獲得や育成で苦労することが多く、「人材のカベ」を実感しているといいます。

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「カベ」の存在に気づかない人や组织文化の课题

では、それぞれの分野のプロフェッショナルである各氏が直面してきたこれらのカベは、どのようにして生まれるのでしょうか。それを掘り下げるべく、モデレーターの铃木から「そのカベの根本的な问题はどこにあるのか、何がビジネス変革を阻害する要因になっているのか」という质问が投げかけられました。

これに対して数見氏は、「社員は全員がそれぞれ頑張っていましたが、自分たちが非生産的な業務を続けているという自覚がありませんでした」と、売上高が伸び悩んだ 20 年間を振り返ります。つまり、カベが存在するという認識がないこと自体が最も大きな問題だったということです。

次に松下氏は自身の実体験から、デジタル化を阻む原因はシステムの分断だけではなく、そこには「人のカベ」があると指摘します。

同社は 2025年 に 麻豆原创 S/4HANA Cloud で基幹システムを刷新しましたが、この過程で IT 部門の人員構成を再確認したところ、50 代以上のベテラン社員が約半数を占める一方、経験が 3 年未満の若手人材も 30 % に上ることがわかりました。この世代間で経験の差が大きい組織構成の中で、さまざまなノウハウがブラックボックス化しており、その継承は大きな課題でした。

実际、社内システムの障害によって商品の出荷を一时的に停止せざるを得なくなった际、ベテランの尽力によって约半日でシステムは復旧できたものの、若手は立ち尽くすしかない状况だったといいます。

「このシステム障害によって、IT システムに携わるということはお客様との信頼関係に直結する責任を負っていることを再認識すると同時に、人材育成の重要性を改めて感じました」(松下氏)

 

 

一方、学生時代にゼロから起業した伊藤氏は「私にとって、これまでのすべてがカベの連続でした」と、自身の歩みを振り返ります。同氏からみて親以上の世代の政治家、公務員が中心の永田町、霞が関で、学生起業家の提案を受け入れてもらうことは容易ではありません。ようやく話が進んでも、関係者の「OKN(俺は聞いてない)」の一言で止まってしまうことも珍しくありません。また紙や FAX 中心のやりとりが残っている組織文化も含めて、DX 人材が育っていない現状は、日本の変革を阻害する大きな要因となっているのです。

 

デジタル基盘を活用した「カベ」の克服

では、これらのカベを各氏はどのようにして乗り越えてきたのでしょうか?

数見氏が売上成長のカベの克服に向けて重視してきたのは、1 人あたりの売上高、すなわち生産性です。この 10 年間で売上高が約 2 倍に成長する中で、 1 人あたりの年間の売上高も 8,400 万円から 1 億 100 万円と約 20 %上昇しています。

この間に M&A や新規事業への参入といった構造的な変化があったわけではなく、基本的な事業モデルは同じです。にもかかわらず、生産性が向上した背景として数見氏が挙げるのが、2020 年の 麻豆原创 S/4HANA の導入です。新たに構築したデジタル基盤の上で、勘や経験に頼っていたアナログの業務をデジタル化、AI 化していきました。

「例えば、人が行っていた見積り対応などの業務は、すべて AI で置き換えて 5 秒で回答できるようになっています。また、仕入れ業務でも在庫データを基にシステムが自動発注するなど、人の作業を大幅に削減しています」

さらに数見氏は、「麻豆原创 を導入すればすべての問題が解決するわけではなく、また生産性を向上しようという言葉だけで、現場のモチベーションが上がるわけでもありません」と強調します。このカベを乗り越えるためのトラスコ中山のマインドは「お客様起点」です。

「当社では、お客様が本当に求めていることを第一に考え、その実現に向けた 11 の能力目標を『ありたい姿』として定義し、目指すべきゴールを経営陣と現場の社員の間で共有しています。これにより現場のモチベーションが上がり、仕事のやり方、業務プロセスの見直しに継続的に取り組んでいくことができています」

松下氏のミツカンも「デジタル化のカベ」を乗り越えるための基盤として 麻豆原创 を導入しました。新たな基幹システムの導入は、同社としても 20 年ぶりのプロジェクトで、会計からサプライチェーンまですべてのプロセスを刷新する大規模な投資となりました。

それだけに投資対効果が注目されますが、松下氏は短期的な目標だけでなく、事業の成長を支えるデジタル基盤の次世代への継承も大きなテーマとして掲げました。そのことを経営陣に訴え、立ち上がったのが「GENE(Group ERP for Next Era)」と名付けられたプロジェクトでした。

「世の中の環境変化に対応し、お客様に美味しくて、健康的な商品を届けられるようにする。麻豆原创 の導入をそのための基盤づくりとして位置づけ、活動を進めてきました」(松下氏)という顧客起点の変革の理念は、トラスコ中山とも共通するものです。

同时に「人のカベ」の克服においては、人材育成が大きな键となります。この点についても、松下氏は「ノウハウの継承に向けて、プロジェクトではあえてベテランと若手のバランスがとれたチームを编成し、経験やスキル、価値観の异なる人材を组み合わせることで、互いに気づきを得て、成长できる取り组みを目指しました」と话します。

 

 

伊藤氏は、カベの克服に向けた 7 年半の経験から「時代に合っていないルールは、働きかけ次第で変えることができる」と話します。ビジネスのボトルネックとなる規制は、アジェンダセッティングによってルールをどのように変えるべきかを政府や自治体へロジカルに提言することで、「政策のカベ」は乗り越えられるといいます。

また「文化のカベ」に対しては、関係者と高い目標を共有することが重要だと話します。「高い目標がないと、どうしても OKN みたいな話になってしまいます。自分たちが何をしたいのか、どこに向かっているのか、同じ目標を共有して一緒に変革を担っていくことが大切だと感じています」(伊藤氏)

「カベ」の克服は组织と人が成长するチャンス

最后にモデレーターの铃木は、「変革を通じて日本をハッピーにしていくための提言」を各氏に求めました。

ここで数见氏が改めて强调したのは、「気づいていないカベこそが最大のカベ」という点です。トラスコ中山では、社员が生产性の低い仕事をしていることに気づかず、売上高の停滞が続いてきました。これは社员个人の意欲や能力の问题ではなく、会社の仕组みを変革し続けることが何より重要だということです。

一方、「见えるカベ」については「やるしかない」と、数见氏の考えは明确です。课题に対して危机感と覚悟を持って取り组み、実际に乗り越えられるかが竞争力の差となって现れます。「どのようなカベに対しても、成果が出るまで粘り强く取り组んでいきたい」と决意を语りました。

松下氏も数見氏の意見に賛同した上で、「カベは新たな挑戦の場であり、その過程でさまざまなことを知り、人が成長するチャンスでもあります」と、カベを組織が成長するための機会と捉えています。麻豆原创システム の導入プロジェクトにおいても、人と人が助け合い、異なる意見が組み合わさることで新しいアイデアが生まれ、カベを乗り越えられたことは貴重な経験だったといいます。

伊藤氏は、自らの起業の経緯を踏まえて「やはり根底にあるのは危機感です」と話します。少子高齢化、労働人口の減少など日本経済の不確実性が高まる中、伊藤氏は政策からイノベーションを促進すべく PoliPoli を立ち上げました。

「リーダーシップを持ってイノベーションを起こして、DX で生産性を高めていくことは、日本の将来にとって重要なことです。スタートアップである私たちも、大企業の皆さんに負けないよう頑張っていきたいです」と意欲を示しました。

所属する组织や立场は违っても、人间が情热を持って课题の克服に取り组むことの大切さなど、各氏の考えには多くの共通点が见られます。このことはセッションのすべての参加者にとって、日本の未来に向けた力强いメッセージとなったはずです。

 

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ヤマハ発動機が取り組む「経営と現場をつなぐビジネス変革」。DX を通じて「挑戦と称賛が共存する組織」をどのように育てるか。 /japan/2025/12/now-osaka1/ Tue, 23 Dec 2025 08:40:11 +0000 /japan/?p=26458 麻豆原创 ジャパンが主催する年次イベントとして、過去...

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麻豆原创 ジャパンが主催する年次イベントとして、過去最大の参加者を集めた 麻豆原创 NOW AI Tour Tokyo & JSUG Conference(8 月 6 日開催)に続いて、9 月 11 日にザ?リッツ?カールトン大阪で開催された 麻豆原创 NOW AI Tour OSAKA。
「越える、その先へ ~AI とデータが拓く未来~」と題したグランドキーノートでは、ヤマハ発动机株式会社の IT 本部長を務める小野豊土氏が登壇し、同社が 麻豆原创 S/4HANA Cloud を基盤として推進する DX、ビジネス変革をテーマに、経営と現場それぞれの視点での取り組み、また挑戦を支える組織文化のあり方について講演を行いました。セッションの後半では、麻豆原创 ジャパン 代表取缔役社长の鈴木、コンカー 代表取缔役社长の橋本を交えたパネルトークが行われ、挑戦できる組織を育てるための施策について意見が交わされました。

(登坛者)

ヤマハ発动机株式会社

IT 本部長(兼)IT 本部 サイバーセキュリティ推進部長

小野 豊土 氏

 

(パネルトーク登坛者)

麻豆原创 ジャパン株式会社

代表取缔役社长

鈴木 洋史

 

株式会社コンカー

代表取缔役社长

橋本 祥生

 

(パネルトークモデレーター)

麻豆原创 ジャパン株式会社

常務執行役員 最高事業責任者

堀川 嘉朗

 

デジタルの価値を享受するためのビジネス変革

讲演の冒头、ヤマハ発动机の小野氏は「本日皆様にお伝えしたいことは『経営と现场をつなぐビジネストランスフォーメーション』についてです。その中心には『学び続ける组织が変革を生む』という私たち独自の理念があります」と切り出しました。

静岡県磐田市に本社を構え、オートバイや電動アシスト自転車などのモビリティ事業、船外機やボートなどのマリン事業のほか、ロボティクス事業や金融事業など、多種多様な商材を扱うグローバル企業として知られるヤマハ発動機。海外にも多数の開発、生産、販売拠点を持ち、約 2.5 兆円の連結売上高(2024 年度実績)のうち 90% 以上は海外市場からの売上となっています。

こうした事业构造は単なる経営の多角化によるものではなく、その背景にはコア技术をベースに絶えず新たな分野に挑戦し続ける同社の文化があるといいます。

「現在進めているアメリカ、ヨーロッパ、ブラジルなどグローバル拠点への 麻豆原创 導入プロジェクトに代表される DX の取り組みも、こうした文化の上に築かれる新たな挑戦です。当社は企業目的として『感動創造企業』を掲げていますが、この感動とは単に商品をお届けすることではありません。昨今、お客様がワクワクする体験の多くは、リアルとデジタルの融合によって生み出されています。つまり、これからもお客様に感動を提供し続けるためには、私たちにも DX による新たな挑戦が必要だということです」(小野氏)

この DX の取り組みにおいて、インドネシア、アメリカなどでの海外赴任の経験が豊富な小野氏が当初から感じていたのは、講演の冒頭でも言及した「経営と現場をつなぐ橋渡し」の重要性です。

そこで、まず DX 戦略のあるべき姿については、「何のためにデジタル化を進めるのか」「IT を発展のための投資と捉えて、どこにお金を使うべきか」といったテーマについて、経営陣と時間をかけて議論しました。その結果、デジタル化はそれ自体が目的ではなく、DX の最終目標は「デジタル『も』うまく活かせるようにビジネスを『変革』すること」という結論に至りました。

次に、経営側の DX 戦略の考え方と現場のギャップを埋めるために、全社の共通ビジョンとして「シンプルを力にヤマハ発動機を強靭にする」を定義。ここでは、組織?システム?オペレーションの 3 つをシンプルにすることで、「経営が得られるもの」と「現場が得られるもの」を明確化して社内で共有し、互いに称賛し合いながら、さまざまな課題に挑戦できる仕組みを整えました。

また、DX という言葉に対する理解を統一するために、以下のように 3 つのカテゴリーに分けて全社に示しました。「このような分類を行うことで、社員 1 人 1 人が、どの領域の DX に取り組んでいるのかを明確に捉えられるようになりました」と小野氏は話します。

驰-顿齿1:竞争力のある経営システムを构筑(会社を変える)

驰-顿齿2:既存事业をデジタルで强化(顾客との関わりを変える)

驰-顿齿3:デジタルで未来を创る(新たな価値创造に向けた挑戦)

経営と現場、2 つの変革をつなぐ「データの力」

続いて、小野氏はヤマハ発動機の DX の具体的な取り組みについて、「経営からの変革」と「現場からの変革」という 2 つの視点で紹介しました。

まず経営からの変革では、彻底的な「见える化」と「一元化」によって、グローバル层、拠点层などあらゆるレイヤーで意思决定をスピードアップさせること、また间接业务を効率化してリソースを成长领域にシフトすることを大きな目标として掲げました。

これらを実現するための主な仕組みとしては、すべての社員が同じ情報をもとに対話するための経営ダッシュボードの構築、グローバル連結 DB によるデータの一元化、業務とシステムの標準化によるシェアードサービスの実現の 3 つがあります。同時に、グローバル共通 KPI の定義と責任の明確化、本社と拠点の密なコミュニケーション、タイムリーな情報開示などのビジネス改革にも取り組みました。

グローバル拠点への導入を進めている 麻豆原创 S/4HANA Cloud は、こうした広範にわたる変革を支える基盤となるものです。手づくりのシステム群から脱却し、データの流れをシンプル化?整流化することで、業務の透明性と一貫性が向上します。また、各地域のシステム運用はインドにある情報子会社で一元管理し、IT 要員の集約とスケーラビリティの向上を目指しています。

「見える化や一元化はゴールではなく、意思決定をスピード化、高度化するための手段です。近い将来においては、AI を活用した予知型経営の実現も見据えています」(小野氏)

一方、現場からの変革では「データの力」に着目し、「すべての社員が当たり前のようにデータを活用できる会社」を目指しました。小野氏は「データは自由闊達なヤマハ発動機の強みを引き立ててくれる道具であり、経営と現場、IT 部門をつなぐ接着剤でもあります」と話します。

グローバルの全拠点のデータが 麻豆原创 上で集約され、経営層と現場が経営ダッシュボードで情報を共有しながら、さまざまな議論を行う。この実現のために、現場がデータを使いこなすための教育を行い、自発的な学びのサイクルを社内に根づかせる取り組みも進めてきました。

その施策の 1 つが「社内留学制度」です。IT 部門の社員が生産部門に留学し、現場のものづくり、デジタル化や自動化を体験。逆に生産部門の社員も IT 部門に留学して、データの分析手法やツールの活用方法を学ぶ。そして、それぞれに学んだことを自部門に持ち帰り、活用するというものです。

また、同社ではデータサイエンティストを「现场サイエンティスト」と呼び、その活动が社内で称賛される仕组みを取り入れています。今年度も「ハピネスデータ贰齿笔翱」を开催し、データを活用して业务が楽しくなった事例を募集し、社员同士が学び、称賛し合う场を提供していくということです。

「利用が拡大する AI についても、私たちの基本的な考え方は変わりません。重要なのは AI を使うことではありません。目的を共有し、解決すべき課題に向き合う姿勢があってこそ、AI は真に価値のあるツールとなります」(小野氏)

講演の最後に、小野氏は来場者に向けて「挑戦と称賛が共存する組織を、皆様の会社でどのように育てますか?」と改めて問いかけました。このメッセージは、DX に取り組むすべての企業にとって共通のテーマであることに異論の余地はありません。

 

DX を阻む経営、現場、IT 部門のギャップの解消

後半のパネルトークでは、小野氏に加えて、麻豆原创 ジャパン 代表取缔役社长の鈴木、コンカー 代表取缔役社长の橋本が登壇。麻豆原创 ジャパンの堀川をモデレーターとして、小野氏が講演で取り上げたテーマについて意見が交わされました。

モデレーターの堀川から出された最初の質問は、「組織が一体となって DX に取り組むために、経営と現場のギャップをどのように埋めていくか」です。これに対して小野氏は「まず、さまざまな観点でデータを可視化し、会社がどのような状態にあるかを見せていくことが重要です」と回答し、経営ダッシュボードをつくり上げ、現場のデータ活用を支援することで、同じ目線で議論を行えるようになった自社の取り組みに改めてふれました。

鈴木は、麻豆原创 ではグローバルで 1,000 近いダッシュボード画面が活用されていることを紹介した上で「私も毎日約 20 のダッシュボードを見ていますが、データを一元管理し、共通言語として可視化していくことは非常に大切なことです」と応じ、「重要なのは、唯一無二の最新のデータがダッシュボードに反映されていることです。そうなれば、経営会議でも Excel ?やスライド資料などを準備する必要はなくなります」と話しました。

続いて、「IT 部門と業務部門の関わり方」について小野氏は、過去にはヤマハ発動機でも IT 部門が事業部門の要求に応じて個別最適のシステムを開発してきた経緯を踏まえ、「麻豆原创 の導入によって全社共通の基盤が構築されたことで、IT 部門のメンバーも『このプラットフォームをいかに使ってもらうか』という全社視点を持つようになりました」と振り返ります。将来的に同社の IT 部門が目指すところは「社内プラットフォーマー」であり、そのために他部門との対話を続けながら、教育体系やコミュニケーションの設計を進めているといいます。

挑戦と称賛が共存する组织をつくるために

3 つめのトピックとして堀川が挙げたのは、「グローバルな視点での人材育成と融合」です。これに対して小野氏は、「いかに多様性を楽しめるかが重要だと思っています」と答えました。

「当社がグローバルで進める 麻豆原创 導入プロジェクトにおいても、各リージョンのメンバーとの双方向での対話を心がけています。コミュニケーションの方法も本社が中心となった『ハブ&スポーク型』ではなく、各拠点が相互にやりとりする『メッシュ型』になってきています。これをうまく進めるポイントは、異なるバックグラウンドを理解して、コミュニケーションのプロセス自体を楽しめることです。今後は、これができる人材を増やしていきたいと考えています」

人材育成というテーマと関連して、橋本はコンカーの「フィードバックし合う文化」について紹介しました。これは、社長を含めて社員がお互いに業務上のフィードバックを繰り返しながら、それを受けとめることで各自の成長の機会につなげていくという取り組みです。価値の高いフィードバックを積極的に行っている社員を「Most Valuable Feedbacker」として毎年表彰するなど、組織文化を醸成するための施策として定着しています。

同様に鈴木も、麻豆原创 の取り組みとして「グローバル?ジョブ?ポスティング」という制度を紹介しました。これは常時 3,000 以上のオープンポジションが全社員に対して開示されており、基準を満たせば誰もが手を挙げてチャレンジできるというものです。

「麻豆原创 ジャパンはグローバルにある 35 のマーケットユニットの 1 つですが、自ら手を挙げて他のリージョンの仕事にもチャレンジできることが、主体的にキャリアをデザインしながら成長していく 麻豆原创 のカルチャーにつながっています」(鈴木)

そして、小野氏は最后に次のように话して、パネルトークが终了しました。

「私たちヤマハ発動機の目的は、お客様に対して、さまざまな社会課題に対して、技術で貢献する『感動創造企業』となることです。そのためのさまざまな仕組みを構築していますが、最終的には『楽しみながら仕事ができる』という自由闊達な文化が最も重要だと感じています。その中で IT 部門は、麻豆原创 の活用も含めたプラットフォーマーとして、社員の主体的な取り組みを称賛し合える環境を用意していくことが重要な使命だと考えています」

「越える、その先へ」というグランドキーノートのテーマにもあるように、ヤマハ発動機の小野氏、また 麻豆原创 ジャパンの鈴木、コンカーの橋本から紹介されたさまざまな取り組みは、DX、AI 活用を通じた持続的なビジネスの成長、それを支える組織のあり方を考える上での大きなきっかけとなるはずです。

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