HR Connect Archives - 麻豆原创 Japan プレスルーム 麻豆原创 Japanに関するニュース Fri, 02 Oct 2026 05:54:50 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=7.1.4 SMBCグループが進めるグローバル人事改革―「One Global HR」への挑戦 /japan/2026/09/hrconnect2026-6/ Mon, 28 Sep 2026 02:00:00 +0000 /japan/?p=30037 HR Connect Tokyo 2026 レポー...

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HR Connect Tokyo 2026 レポート

世界 38 カ国、 143 拠点、約 13 万人の従業員を擁するSMBCグループ。同グループでは「 One Global HR 」の実現に向け、グローバルでの人事体制やプロセス、そしてシステムの段階的な統合を進めています。 2026 年 7 月 29 日に開催された『 HR Connect Tokyo 2026 』では、株式会社三井住友フィナンシャルグループ/株式会社三井住友銀行 人事部グローバル人事室长の山端 大輔氏が、グローバル人事における変革のロードマップと取り組みについて語りました。


〇 登壇者
株式会社叁井住友フィナンシャルグループ/株式会社叁井住友银行
人事部グローバル人事室长
山端 大輔氏


海外事业の急成长に伴い、グローバル人事の変革が课题に

SMBC グループは、三井?住友の400年以上の歴史を源流として、世界各国のお客様に幅広いソリューションを提案してきました。現在、グループベースで世界38の国と地域に143の拠点を構え、これらの拠点で採用された従業員数はグループ全体の約半数に至る規模です。(図 1 参照)

(図 1)

SMBCグループ ネットワーク概要

海外事业は、ここ20-25年で急成长し、厂惭叠颁グループ全体の成长を牵引する存在となっています。この急成长を安定的な成长轨道へとトランスフォームさせていくため、グローバル人事を取り巻く课题として直面したのが、「グローバル连携と业务効率性の両立」と、「ボーダーレスなキャリア?育成机会の提供」です。

これまでの厂惭叠颁グループの海外事业の成长を支えてきたのは、各海外地域本部に権限を集中させる体制です。各海外地域本部のなかに人事机能をはじめとしたさまざまな机能を置き、地域内で业务が完结する体制としています。

近年、顾客公司がグローバルビジネスを加速させるなか、厂惭叠颁グループでも地域本部を跨いだビジネス连携を强化しています。ビジネスを支える人事机能にもグローバルな连携と业务効率化の両立が求められており、地域ごとに异なる人事制度やプロセスの统合も课题となっています。

さらに、近年では欧米の金融機関などで経験を積んだトップクラスの人材を、海外のシニアマネジメントとして採用しています。そうした人材に SMBC グループで長く活躍してもらうために、所属する国や地域を越えたキャリア機会を提供することも人事上の課題と考えています。

6 年間のロードマップで真のグローバル HR フレームワークを目指す

ビジネスと人事双方の課題を解決するため、SMBCグループでは 2026 年度からスタートした新たな中期経営計画のなかで、グローバル人事の方向性を明確に打ち出しました。

まず、 2026 ~ 2028 年度の現中期経営計画では、海外各地域本部で異なっている人事の体制、プロセス、システムを 3 年間かけて統合し、国内を除くインターナショナル領域の HR フレームワークを確立することを掲げています。

そして 2029 年度からの次期中期経営計画では、統一された海外の人事制度と国内の人事制度を整合させ、真のグローバル HR フレームワークの確立を目指します。(図 2 参照)

(図 2)

グローバル人事の方向性

GHR Operating Committeeと7つのGlobal CoEでグローバル人事の意思決定を強化

このような方向性の実現に向けて、まず取り組んだのが人事体制の改革です。 2025 年 4 月に「GHR Operating Committee」という体制を導入し、 7 つの機能別のグローバル横串組織である「Global CoE(Center of Excellence)」を設置しました。(図 3 参照)

(図 3)

One Global HR

従来は東京本店のメンバーが戦略や施策を検討し、各地域へ説明して進めていましたが、現在は各 CoE のヘッドが責任を持って施策を推進する体制に変えています。

人材评価?登用とグローバルモビリティを统合し、世界で人材が活跃できる仕组みを构筑

プロセス面でも、地域ごとの違いを統合する取り組みを進めています。その 1 つが「グローバルタレントマネジメントフレームワーク (GTMF)」の構築です。これにより、従来、地域ごとに異なっていた評価や登用基準のグローバル統合を進めています。

また、国や地域を越えたキャリア机会を提供するため、国を越えた人事异动、すなわち「グローバルモビリティ」の强化にも取り组んでいます。

その一環として、 2025 年度には、 1 年を超える「ロングタームアサインメント (LTA)」と、 6 カ月から 1 年程度の「ショートタームアサインメント (STA)」を対象とした、グローバルで統一されたモビリティポリシーを策定しました。

今後は、雇用地そのものを変更する Local to Local の異動を促すパーマネントポリシーの策定にも取り組むほか、さらに将来的には、グローバルな社内公募制度の導入も進めていく考えです。

麻豆原创 SuccessFactorsを活用し、グローバルで人事基盤を統合する「Project HoRizon」

そして、これらの人事変革を支える重要な取り组みが、人事システムの统合です。现在、海外の人事システムには を利用しています。しかし、地域本部ごとに制度やプロセスが异なるため、人事システムも地域ごとに契约?运営されており、地域间の接続?连携もない状况でした。

この状況を解消し、人事システムを統合していく取り組みが「Project HoRizon」です。(図 4 参照)

(図 4)

Project HoRizon

プロジェクト完遂后には、グローバル共通のプラットフォーム上で従业员データを可视化し、统一されたスケールによる従业员评価やタレントプールの一元化が実现されます。

ビジネスと従业员双方の成长を目指し、引き続きグローバルな人事変革に挑む

厂惭叠颁グループが进めるグローバル人事改革は、制度やシステムを単纯に统一することが目的ではありません。地域ごとの自律性を生かしながら、グループ全体で人材を捉え、国や地域を越えて人材を活用できる仕组みへと変えていくことが、その狙いです。

今后も厂惭叠颁グループは人事体制、プロセス、システムの统合によって业务の简素化?効率化を进めるだけでなく、国や地域を越えたビジネス连携や、本社から海外事业を支えるガバナンス强化に取り组んでいく构えです。

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现在、讲演のオンデマンド动画をご覧いただけますので、ぜひ详细をご确认ください。

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人事給与業務の標準化を実現-ホシザキの麻豆原创 SuccessFactors導入成功の舞台裏 /japan/2026/09/hrconnect2026-5/ Fri, 18 Sep 2026 02:00:18 +0000 /japan/?p=30014 HR Connect Tokyo 2026 レポー...

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HR Connect Tokyo 2026 レポート

グローバルでフードサービス机器事业を展开するホシザキ株式会社は、 を活用し、「Fit to Standard」の考え方で人事給与業務の標準化に取り組んでいます。 2026 年 7 月 29 日に開催された『HR Connect Tokyo 2026』では、人事部 部長の清水 恭子氏、人事制度課 主事の冨江 圭佑氏、導入を支援した株式会社顿罢厂の森 貴寛氏が登壇し、プロジェクトの目的や現場で直面した課題、標準化を進める上での取り組みについて語りました。

〇 登壇者

ホシザキ株式会社
人事部 部長
清水 恭子氏

ホシザキ株式会社
人事部 人事制度課 主事
冨江 圭佑氏

株式会社顿罢厂
テクノロジー&ソリューションセグメント
法人ソリューション事业本部
HCM事業部 担当課長
森 貴寛氏


海外売上高が过半を占めるグローバル公司へ成长、人事基盘の整备が课题に

1947 年に設立されたホシザキは、製氷機、冷蔵庫、食器洗浄機、ディスペンサーなどのフードサービス機器の研究開発から、製造、販売、保守サービスまでを提供する企業です。 2025 年 12 月末現在、国内では 15 の販売会社と 426 カ所の営業拠点を有し、営業とサービス担当者が顧客のもとへ直接足を運ぶ体制を構築しています。(図 1 参照)

(図 1)

一方、グローバルでの事業拡大も進んでおり、 2025 年 12 月末現在、グローバルに 49 社の主要会社と 30の工場を展開しています。また、海外売上高も 2024 年に初めて 50 %を超え、翌 2025 年には過去最高の 53.3 %に達するなど、飛躍的な成長を遂げています。社員数もグローバル全体で約 1 万 7,000 人に拡大、そのうち日本が 9,000 人弱、海外が 8,000 人ほどと、およそ半々の構成になっています。(図 2 参照)

(図 2)

地域別売上高

このような事業環境の変化を背景に、ホシザキが 2019 年から着手したのが、ホシザキおよび国内 15 の販売会社が使用していた人事給与システムの刷新でした。当時のシステムは老朽化や多くのカスタマイズによる複雑化が進んでいたといいます。そうしたことから、制度変更や法改正への柔軟な対応が難しくなっており、次の経営ビジョンへの対応をはじめ、デジタル化や働き方改革を支援する人事基盤が求められていました。(図 3 参照)

(図 3)

人事給与システムの刷新

「刷新にあたって重視したのが、システムに業務を合わせる『Fit to Standard』です。既存の業務をそのまま新システムへ移すのではなく、業務そのものを見直し、システムの標準機能をできる限り活用する方針を採りました」(清水氏)

また、新システムを選定するにあたっては、「給与計算を中心とした人事給与システムにとどまらず、将来的にはタレントマネジメントやパフォーマンスマネジメントにも拡張できること」「各社各様だった業務をスリム化?標準化し、グループ統一で利用できること」を要件として掲げました。(図 4 参照)

(図 4)

次期システム

旧システムでも、紙で保存されていた社員情報を統一されたフォーマットに集約し、人事情報を一元管理できるようになったことや、紙で行っていた業務を電子化できたことなど、一定の成果を上げていたといいます。しかし、その一方で、各社それぞれの給与運用をシステム化することができず手作業が残り、ヒューマンエラーにつながる可能性も生じていました。また、複雑なアドオンを繰り返した結果、法律や制度が変わった際に柔軟な対応が難しくなっていたといいます。(図 5 参照)

(図 5)

旧システムの課題

麻豆原创 SuccessFactors の標準機能を活用し、業務負荷を大幅に削減

これらの課題解消に向け、ホシザキは複数のシステムを比較検討します。その結果、機能や将来性に加えて、導入後の維持管理のしやすさを評価して選ばれたのが、 麻豆原创 SuccessFactors です。標準機能でカバーできる業務が旧システムより多く、規程や運用を変更することでシステムをそのまま利用できる領域も多いことも、採用を後押ししました。

麻豆原创 SuccessFactors 導入後は、業務効率化でさまざまな効果が表れています。はじめに業務負荷の削減です。当初計画では、人事給与にかかる業務で 1 万 1,800 時間の削減を見込んでいましたが、目標に近い 90.6 %の達成率となる 1 万 700 時間の削減を実現できました。(図 6 参照)

(図 6)

麻豆原创 SuccessFactorsの導入後効果

実務担当者へのアンケートでも、自動化できる業務が増えたことや手作業が減ったことが高く評価されています。(図 7 参照)

(図 7)

アンケート結果

「人事基盘」をベースに人的资本の活用を推进

ホシザキは、 麻豆原创 SuccessFactors の導入を人事戦略そのもののゴールとは位置付けていません。今後も同社社員の「勤勉実直」というポジティブ面を最大化するために、人事制度改革、人材育成、意識?風土改革を進めるとともに、社員の働きやすさや仕事のやりがいの向上にも取り組み、企業価値の向上につなげていく考えです。(図 8 参照)

(図 8)

今後目指す人事戦略

麻豆原创 SuccessFactors の導入により業務の標準化を達成したホシザキですが、人事変革はフェーズ1を終えたばかりであると捉えています。(図 9 参照)

(図 9)

ロードマップ

「今後も人事情報の拡充?高度化を進め、人的資本を最大限に活用するための基盤として麻豆原创 SuccessFactors を発展させていく方針です。そのためにも、まずは導入した 麻豆原创 SuccessFactors を『使い倒す』ことが重要と考えています。使い勝手の向上に向けて『テックタッチ』を既に活用していますが、勤怠管理においてはチームスピリットの導入も検討しており、これらの仕組みも活用しながら引き続き人事変革を推進していきます」(清水氏)

麻豆原创 SuccessFactors を「水道管」に例え、経営層の理解を獲得

講演の後半では、 麻豆原创ジャパンの舩場 智代をファシリテーターに、ホシザキの冨江氏、DTSの森氏を交え、導入プロジェクトの現場で経験した苦労や、標準化を実現するための工夫について対談が行われました。

最初に话题に上ったのが、人事给与システムの刷新プロジェクトを立ち上げる际に、どのように経営层から投资への理解を得たのかという点です。

「麻豆原创 SuccessFactors 導入のきっかけは、旧システムの保守切れが迫っていたことです。しかし、『単純にシステムを入れ替える』という説明では、経営層から『まだ使えるのではないか』『保守を延長できないのか』といった反応が返ってくるだけでした」(冨江氏)

そこで、 麻豆原创 SuccessFactors 導入後に業務がどのように変わり、人事給与システムに携わる人員がどのように適正化されるのかを、 麻豆原创やDTSと議論しながら整理し、経営層への説明を重ねていきました。しかし、これまでの他の業務システム導入において、想定したような効率化が図れなかったことを指摘されるなど、なかなかゴーサインを得られなかったといいます。

そうした中で経営層からもらえたヒントが、 麻豆原创 SuccessFactors を「水道管」などのインフラに例えた考え方です。

「今回の投资を効率化投资ではなく、水道管を変えるインフラの投资として考え、水道管を今まで以上に太くすればこれまで流せなかったものを流せるようになる。つまり、クラウド化を通じてインフラが拡张できれば、今までできなかったことが、できるようになる。そうした観点に基づいて提案してみたらどうか、とヒントをもらえました。加えて、システムに业务を合わせる标準化と効率化を进めるという方针を打ち出したことで、経営层の了承も得られ、プロジェクトに踏み出せるようになりました」(冨江氏)

権限委譲により、プロジェクトの进行が一気に加速

また、標準化を進めるにあたって挙げられた方針が、「徹底的に AS – IS をやめる」というものでした。旧システムは長年の運用を続けた結果、「なぜその設定になっているのか」「なぜその業務を行っているのか」が不明になっている部分が多々生じていたといいます。そこで、新システムでは従来の業務をそのまま再現するのではなく、標準機能を前提に業務の見直しにも取り組みました。

「ただし、プロジェクトを进める中では、システムに合わせることでホシザキの文化や业务プロセスの変更が必要な场面も生じました。その适否を谁が判断し、谁が承认するのかといった権限の整理にも时间を要し、要件定义は大幅に遅延しました」(冨江氏)

こうした状況を変えたのが、当時のプロジェクトオーナーと IT 部長からの権限委譲でした。冨江氏が判断できる範囲が明確になったことで、その後のプロジェクトは大きく前進したといいます。

プロジェクトの成功にはパートナーとの「本音のコミュニケーション」が不可欠

システム刷新を成功に導くためには、インテグレーションを担うパートナーとの関係づくりも重要です。ホシザキでは、パートナー選定の際に、 麻豆原创 から紹介された複数の企業と面談を実施しました。

その中では、过去のベンダーとのやり取りで感じていた课题も率直に伝え、「ユーザー侧がパートナーさんから逃げたり、离れたりしたことはあるか」といった质问も投げかけたといいます。

「その際、DTSから返ってきたのは『そんなことは、あるわけがない。最後まで一緒にプロジェクトやタスクに取り組み、どんな問題からも逃げずに解決に導いていきます』という心強い回答でした。このような姿勢が、同社をパートナーとして選んだ決め手の 1 つになりました」(冨江氏)

「振り返れば、プロジェクトの成功要因には、『密なコミュニケーション』があったと思います。定例会だけではなく、必要に応じて Web 会議を行うなど、頻繁にコミュニケーションを取ったことで、ホシザキ様の本音や考えていることを真に理解できたと考えています」(森氏)

标準化の推进により、业务に携わる社员の意识も変化

プロジェクトを通じてホシザキの社内に生まれた変化は、「あるものをしっかり使う」という文化が醸成されたことです。人事给与システムだけでなく、製造や営业などさまざまな领域でシステムの刷新が进む中、「自分たちがシステムに合わせる」という考え方が社内に根付きつつあるといいます。

「トップ自らが、新システムに业务を合わせることを促す场面も生まれています。また、社员の侧にも、『いい意味での割り切り』が生まれました。すべてをシステムに実装しようとするのではなく、限られた时间の中でどこまで実现するのかを考えられるようになったほか、『なぜそれが必要なのか』を考える意识も浸透してきました」(冨江氏)

先にも述べたように、ホシザキは現在、人事基盤を整備するフェーズ 1 を推進している段階であり、引き続きタレントマネジメント、キャリア開発、パフォーマンスマネジメントを推進していく計画です。

「そのためにも、まずは、导入したシステムをしっかり使い倒していくことが重要だと捉えています。その上で、他社の取り组みからも学びながら、われわれにとって必要な仕组みを、适切なタイミングで导入し、さらなる人事给与业务の変革に取り组んでいきたいと考えています」(清水氏)

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制度だけでは変わらない。 日本企業の人事変革に必要な “ つなぐ力 ” 制度?データ?AIを、経営と現場の力に変えるために /japan/2026/09/hrconnect2026-4/ Wed, 16 Sep 2026 23:30:00 +0000 /japan/?p=29741 HR Connect Tokyo 2026 レポー...

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HR Connect Tokyo 2026 レポート

2026 年 7 月 29 日に開催された『HR Connect Tokyo 2026』の事例講演に登壇した、いすゞ自动车株式会社 人事部門 VP の武田 修氏は国や業界を超え、一貫して人事のキャリアを歩んできました。その武田氏が今直面しているのは、大きく異なる日本と北欧の企業文化の統合という新たな課題です。人事制度は国や地域、業界によってそれぞれ異なります。データや AI 利活用を含め、現在進行形の取り組みから見えてきたのは、個の「責任」と「権限」をどう捉え、人財の成長につなげられるかという、多くの日本企業に共通する課題でした。そして武田氏が示したのは、制度?データ?AI を経営と現場の力に変える“つなぐ力”という視点でした。

〇 登壇者

いすゞ自动车株式会社
人事部门痴笔
武田 修氏


人事改革の解を求めるプロセスを共有したい

米国、欧州、アジア、日本の電機/ IT ?サービス/自動車業界で一貫して人事畑を歩んできた武田氏。セッション冒頭で提示した「個人の経験に基づく仕事マップ」はその言葉通り、自身の経験から各国の人事に関する傾向をわかりやすくまとめたものです。(図 1 参照)

(図 1)

自己紹介

武田氏は、人事という仕事の中で広い景色を见てきたことが自身の矜持につながっているとし、今の职场ではその知见を活かした「応用编」の仕事に取り组んでいるといいます。

「本日お话しするのは『制度があっても行动が変わらない』『データがあっても意思决定が変わらない』といった、私が直面している课题です。あらかじめお断りしておくと、その解は私自身も持っていません」(武田氏)

改革のカギは、文化の奥にある「责任」と「権限」を见极めること

制度があっても行动が変わらない―。これは多くの人事担当者が直面する课题です。制度を考える际は、组织文化に根付いた责任の持ち方や意思决定の仕方といった部分まで考虑する必要があります。

例えば、サッカー日本代表は、监督の出身国にかかわらず、チームへの献身性や规律を一贯した特徴としてきました。欧州でプレーする选手が大部分を占める今もそれは変わりません。

「同様に企業にも、同じような文化の型が存在します。それは所在地だけでなく、業種による違いも大きいように思います。私の場合、前職は IT?サービス業界でしたが、製造業に移ってまず戸惑ったのは、あらゆることにイエス/ノーの答えを問われる文化でした。人事の事柄は必ずしも白黒はっきりしたことばかりではありませんが、結論だけでなく、その背景や理由まで明確にすることが求められるわけです」(武田氏)

こうした违いの背景には、アウトプット品质の最高化を求める「改善型」と、アウトプットの価値の最大化を求める「ソリューション型」という仕事の考え方の违いがあると武田氏は指摘します。

改善型は上司と部下が正しさをすり合わせ、品质向上を図ります。一方、ソリューション型では対话を通して価値を问い直していくことが一般的です。

武田氏はこの违いを、个の「责任」と「権限」をどう捉えるかという问题に行き着くと整理します。改善型?ソリューション型は対立するものではなく、人によって仕事に応じて使い分けていることもあり、武田氏が改善型の特徴を感じるいすゞ自动车の社内にも、ソリューション型に近い部署は存在するといいます。

「私自身は、2 つの考え方をどう両立していくかが、これからの大きな課題になると感じています」(武田氏)(図 2 参照)

(図 2)

问いを立てず、决めず、巻き込まない组织は础滨时代に弱くなる

础滨活用は多くの公司に共通する课题ですが、その前提として押さえておきたいのが人间の役割です。

「先日、厂础笔社のデータサイエンティストの方と対话する机会があったのですが、そこで再认识したのが、人间中心で考えることの大切さでした」(武田氏)

AI は膨大なデータの整理や比較?予測に優れる一方、人間の感性や共感、周囲を巻き込む力までを踏まえた判断は、人間が担うべき重要な領域です。こうした多面的な意思決定は、経営層に求められる重要なコンピテンシーであると同時に、社員一人ひとりに求められるものでもあります。武田氏は「問いを立てず、決めず、人を巻き込まない組織こそ、AI 時代に弱くなる」と語ります。

制度やシステム、データの整備は人財戦略に欠かせません。しかし、それだけで管理職が部下を上手に育てられるわけではなく、個が自ら判断し行動する経験こそが、これまで以上に重要になります。(図 3 参照)

(図 3)

AI時代に、人間に残る仕事は何か

データや业务の可视化だけでなく、「経験の可视化」が现场を支える

経営状况や人事情报の可视化はデータ利活用の要ですが、可视化されたデータを実际の判断に活かすことは容易ではありません。データと自らの経験が结びついたとき、はじめて人の判断が変わります。カギは、「経験の可视化」だと武田氏はいいます。

「见込んだ部下にはあえて仕事を任せ、自分で决めさせ、小さく失败し、振り返ってもらう。この繰り返しこそが人を本当に変える経験になります」(武田氏)

人财戦略を煎じ詰めれば、人财が强くなる行动?体験を组织のなかに蓄积していくことに尽きるといいます。

一方で、こうした人事改革の取り組みは、現場に最も近いファーストラインマネージャーに負荷が集中しがちです。1 on 1やキャリアマネジメントといった新制度が成果につながりにくい背景にも、この問題があります。経営層や部長が掲げるミッションは、日々の業務に追われるファーストラインマネージャーには伝わりにくいことがあります。だからこそ、組織として現場の管理職を支える仕組みを考える必要があると、武田氏は指摘します。

再设计に求められるのは二者択一ではない

先日、いすゞ自動車は傘下のUDトラックスとの合併に向けた検討を開始したことを発表しました。かつてボルボ?グループ傘下にあり、北欧由来の企業文化や、職務を軸とした人事制度、グローバルで通用する仕組みを持つUDトラックスとの統合は、武田氏が今直面する課題の 1 つです。

改革は改善型/ソリューション型、ジョブ型/メンバーシップ型のように二者択一で议论されることが一般的です。いすゞ自动车は今、日本発の公司文化と北欧をルーツとする公司文化の统合という课题に直面していますが、その解は「どちらか一方を选ぶ」という性格のものではないといいます。

武田氏はこれをサッカー日本代表になぞらえます。「ミスをしない」「正确につなぐ」というこれまでの强みと、「个がリスクを取る」姿势は二者択一ではなく、今の强みを保ったまま个が贤くリスクを取れる文化を育てられれば、チームはさらに强くなります。

公司も同じで、両立には组织のあり方を再设计する必要があり、そのキーワードが「権限」「责任」「対话」だといいます。

「当社の例でいえば、改善文化を捨てることなく、いかに個に権限を委譲できるかが重要なカギになると考えています」(武田氏)(図 4 参照)

(図 4)

日本らしさを再設計する

人財を強くする 3 つのポイント

制度やシステムを整え、AI でデータを可視化するだけでは、人財は強くならず、意思決定の質も大きくは変わりません。組織の人財を強くするポイントとして武田氏が挙げたのが、「データを経営の問いにつなげる」「意思決定を経験設計につなげる」「対話を組織学習につなげる」の 3 点です。

1 点目は、人財データを集めること自体を目的とせず、「重要ポジションはどこか」「後継者は育っているか」を経営レベルで議論するためにデータを活かすこと。人財の問いが『経営の問い』になれば、人事は個別課題への対応を担う部門から、経営に貢献する機能へと変わります。

2 点目は、意思決定を経験の設計につなげること。人は研修だけでなく、任され、決め、小さく失敗し、振り返る経験で大きく成長します。この経験を人財への投資と捉えることこそ、人的資本経営の本質だといいます。

3 点目は、対話を組織学習につなげること。優秀な人財でも自分の力だけで成長するには限界があり、上司との対話やコーチングがカギを握ります。心理的安全性やプライバシーへの十分な配慮を前提に、対話から得られる知見は、AI時代の重要な経営資産になり得ます。(図 5 参照)

(図 5)

人財を強くする③つ

武田氏が締めくくりに掲げたのは、人事を”人財を管理する機能”から”人財が強くなり続ける仕組みをつくる機能”へ転換させるという展望です。制度を整え、データ?AI を使うその先で、人が問いを立て、決め、失敗し、巻き込む、そういった経験から学ぶ——その循環をつくることこそ、これからの人事の本質だといいます。

1 人の若者が社会人として育ち、やがて誰かを助ける姿を目にできるのが人事の面白さだと語る武田氏は、最後にこう結びました。

「人财の成长を设计する人事は、最终的には社会贡献につながる仕事です。共感いただける方々とともに人事改革に取り组めたなら、本当に喜ばしいことです」(武田氏)

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人事 AI 活用の理想と現実 ー AI 時代に人事が担うべき役割と AI 活用の実践知 /japan/2026/09/hrconnect2026-3/ Tue, 15 Sep 2026 23:30:00 +0000 /japan/?p=29764 HR Connect Tokyo 2026 レポー...

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HR Connect Tokyo 2026 レポート

生成 AI をはじめとする HR Tech の発展に伴い、人事における AI 活用への期待が高まっています。その一方で、投資対効果の不透明さ、ガバナンス、現場のリテラシーといった「導入?実装の壁」に直面している企業も多いのではないでしょうか。 2026 年 7 月29 日に開催された『HR Connect Tokyo 2026』の特別講演「人事 AI 活用の理想と現実ー経営と現場の連動で挑む、企業一体の変革に向けて」では、狈翱碍株式会社の江上 茂樹氏、パナソニック ホールディングス株式会社の萩原 章義氏、株式会社尝滨齿滨尝の高柳 琢哉氏が登壇。富士通株式会社の久留 慶太氏の進行のもと、AI活用を進めるうえでの経営と現場の課題から、先行企業の実践的な知見まで、それぞれの立場から議論を交わしました。

〇 登壇者

狈翱碍株式会社
執行役員 グループCHRO
江上 茂樹氏

パナソニック ホールディングス株式会社
エンプロイーサクセス部 HRテクノロジー企画?ピープルアナリティクス課
プランニングユニットリーダー
萩原 章義氏

株式会社尝滨齿滨尝
HR Digital, Digital Strategy & Development, Leader
高柳 琢哉氏

富士通株式会社
颁贬搁翱室
久留 慶太氏


日本企業における生成 AI 活用の現在地

本セッションを主宰したのは、 のユーザー部会「Shine」です。 HR領域に興味を持ち、HR の未来を自分の言葉で語る HR Innovators を増やし、支援するためのコミュニティとして 2024 年 6 月に結成されました。2026 年 7 月時点で 63 社 121 名が会員となっています。

ディスカッションに入る前に議論の前提として、高柳氏が生成 AI 活用の現在地を整理しました。

生成 AI の活用?推進度は日本で 87 %に達し、日米英中独韓の6 カ国比較でも米国 90 %、英国 89 %と大差はありません。ところが、期待を「大きく上回る」効果を創出できた企業は日本では 9 %にとどまり、米国の 38 %に対して 6 カ国中最下位です。効果を財務的価値に還元できている企業も日本は 40 %で、米国の 75 %に遠く及びません。(図 1 参照)

(図 1)

出典:PwC「生成AIに関する実態調査2026 春 6カ国比較」(2026年、日本932名?米英中独韓 課長職以上)

利用者目線ではどうでしょう。米国?中国?日本を対象とした調査では、日常的に AI を利用する人は 73 %に達する一方、用途は文書作成や翻訳といった個人単位にとどまり、生成情報の正確性を懸念する声は 88 %にのぼります。正確性と、人事が守るべきところとのバランスにこそ伸びしろがある、というのが高柳氏の見立てです。(図 2 参照)

(図 2)

出典:ATD「Advancing AI Literacy Globally」(2026年、米国?中国?日本のTD専門家500名?学習者479名調査)

では、これからの人事が本当に磨くべき価値はどこにあるのでしょうか。高柳氏が挙げたのが、サイモン?シネック氏の見解です(図 3 参照)。能力やスキルといった専門性よりも、人格?資質といったソフトスキルの部分こそが大事になるのではないかといわれています。シネック氏のゴールデンサークル理論によれば、価値提供には、まず Why(目的)があり、次に How(どうやるか)があり、その後に What(製品)が来ます。この 3 段のうち、How と What は AI がどんどん置き換えていきます。

(図 3)

出典:サイモン?シネック氏 基調講演(SHRM Annual Conference & Expo 2026)

「残るのは Why の部分です。企業活動でいえば企業理念やパーパスにあたります。人事は Why への理解を深め、人へ伝播させていくことに注力すべきだといわれています」(高柳氏)

「ゆらぎ」を前提に AI と向き合う

ディスカッションは、3 つのパートに分かれて展開しました。パート 1 のテーマは「Shift in Perspective -視座の転換と行動変容-」(図 4 参照)です。AI をこれまでの人事システムと同じ物差しで見ていないか。プロセスのどこを任せ、どこに人間が責任を持つか。そして、出力の揺らぎを組織はどう受け止めるか。3 つの角度から議論が交わされました。

(図 4)

Shift in Perspective

AI は資料を作り、細かなところまで目を通してくれます。その様子を見ていると「魔法の杖現象」が起きる、と萩原氏はいいます。何でもできる技術に見えてしまう錯覚のことで、ピープルアナリティクスが注目されたときにも同じことが起きました。実際には万能ではなく、使いどころを定めてこそ使える技術です。

萩原氏が特に気にしているのが、AI と人事情報システム(HRIS)が同じもののように扱われていないか、という点です。AI が人事情報システムの役割を肩代わりしてくれるのではないかという期待が表れているといいます。

「人事情報システムは、精緻なロジックのもと 100 点を目指す仕掛けです。一方で AI は確率的に出力するため、常に 100 点の答えを返すテクノロジーではありません。AI 単独では、天気予報のように、100 点は基本的にない技術なのです」(萩原氏)

もう 1 つの「ゆらぎ」は、同じプロンプトを投げても毎回同じ答えが返ってこないという、AI 性質のことです。ただしそれは人間でも変わらない、と萩原氏は続けます。労政の専門家 5 人に「これはアウトですか」と聞けば、結論は同じでも、その説明の仕方や表現はそれぞれ異なります。このような人間のゆらぎと同様に、AI もそのゆらぎを前提に使いどころを見極めていくことが重要だといいます。

どこに人间が责任を持つか、プロセスを分けて设计する

人事に求められてきたのは、オペレーションの正确性と品质の担保です。それとは别のマインドセットが要るのではないか。久留氏の问いに、高柳氏は実装経験から答えました。

手がかりは、プロセスを入口とその先とに分けることです。問い合わせ対応でいえば、入口で「そもそも何の問い合わせなのか」を探る壁打ちや、入ってくるデータを整える推論は、AI の領分です。一方その先の、絶対に間違えてはいけない部分――給与計算や、制度を正確に理解したうえで返す回答――は、AI よりも固定の自動化フローを組むほうが確実です。

「どこに AI を使い、どこを固定のフローにするかを分けていきます。そのうえで、どこに人間が責任を持つかを見極めて作っていくのがいいのではないかと思います」(高柳氏)

萩原氏も、诸事情を勘案するグレーな判断は人が见る、という分担になるだろうと応じました。

础滨による可视化を人事の力に変える

人事が AI 出力のゆらぎを許容できても、受け手は別です。明文化も数値化もされてこなかったパフォーマンスが可視化されれば、不信感や反発が生まれかねません。CHRO の立場からどう乗り越えるのか。久留氏の問いに、江上氏はまず前提を置き直しました。

「人と仕事をしている限り、正解はないという前提からまず入らなければいけないと思います。つまり、もともとゆらぎがあるのです。それを受け入れるのは人事侧だけでなく、职场侧も同じです」(江上氏)

勘、コツ、経験、そしてネットワーク。長く人事をやっていれば会社ならではの勘所が身につきますが、そこからその人の経験以上のものは出てきません。だからAIが役立つ、と江上氏は続けます。AI による可視化を恐れず、勘所を超える参考情報として使えばよいのです。感情が入らないからこそ見えてくる数値もあります。

加えて江上氏は视点を引き上げます。経営にとって大事なのは、社员がパフォーマンスを上げ、事业が目标を达成できることです。问われるのは、その経営ニーズにどう人事が応えられるかです。

AI 活用を阻む 4 つの壁をどう乗り越えるか

パート 2 のテーマは「Real-world Implementation-実装のリアル-」(図 5 参照)。大きな方向性が整っていても、細部では思いどおりにいかない部分が次々と出てきます。揃わないデータ、業務に残る独自ルール、偏る現場の熱量、見えにくい経営の判断基準。4 つのつまずきが順に語られました。

(図 5)

Real-world Implementation

データの重要性は、AI の時代でも変わりません。萩原氏は、テキスト情報のままで放置されていたり、マスター化できていなかったデータも活用できるようになったと指摘します。AI によってデータが集めやすくなった、使いやすくなったという進化の波は逃がさずに活用してほしいと話します。

自社に沿った活用には自社のデータが要り、それがなければよい答えは出てきません。「データがないのでできない」と止まってしまうという问题もあります。

「全部が揃う必要はありません。この目的ならこのデータを入れよう、と小さな范囲から始めれば十分です。フリーズせずに、目的から逆算して少しずつ集め、いい结果を导き出すことが大事だと思います」(萩原氏)

高柳氏は優先順位という角度から補足しました。問い合わせ対応なら、質の高い会話を選んで利用します。もう 1 つ挙げたのが鮮度です。エージェンティック AI に業務を任せるなら、より最近のデータを扱えるようにすることが必要です。

では、その見極めは誰が担うのか。どのようなデータを集めればいいのかは、HRBP(HRビジネスパートナー)のように現場に対峙している人たちがわかるはずだと萩原氏はいいます。IT 担当に丸ごと投げず入口は自分たちで考え、その先のデータをどうするかは専門家に任せる、という役割分担です。

AI があることを前提に業務を再設計する

高柳氏は、AI で人事業務を変えようとすると分断されたプロセスを個別に作り変えることに陥りがちという課題を挙げました。原因は、全体の整理不足にあるという見立てです。

「マニュアル化されていない个别の判断基準や、役职?担当者ごとに最适化された特有の运用ルールは少なからずあると思います」(高柳氏)

標準化や可視化をしないまま自動化を進めれば、この場合はテクノロジー活用で、この場合は一旦手運用でという形になり効率化に寄与しない恐れがあります。萩原氏も同じ懸念を、RPA 導入時の記憶に重ねます。当時も「今の業務プロセスをそのまま自動化しましょう、これが DX です」という話がよくありました。AI が当たり前にある前提で業務を再設計しなければ、少しの効率化で終わってしまいます。

AI の活用を属人化させず、どう全社に展開していくか

データが集まりプロセスが整っても、実装したものが使われるとは限りません。高柳氏が挙げたのは、テクノロジー活用の民主化でした。全社の施策を推進する立場より、ある工場の誰かのほうが圧倒的に AI 活用を進めている、と気づくこともあります。

ただし、これを个人の自主性に委ねるのみでは、関心の高い分野への局所的な活用や、データやツール活用におけるガバナンス不全にとどまる悬念もあります。现场で得られた知见を、他部署の课题解决へとつなげ、组织的な横展开へと昇华させていく仕组みを作ることが重要です。

萩原氏も、熱狂と横展開はタイプとして相性がよくないかもしれないと応じ、両者のバランスを見極める、役割を分担することが大事だと付け加えます。江上氏も、1 人に任せれば属人化するので任せるべきは個人ではなくチームであり、伝えるのが苦手なら翻訳する人を置けばよいと話しました。

小さな成果を积み重ね、経営を动かす

経営の意思決定というキーワードに対して江上氏が挙げたのは、大きなフィロソフィーと小さな一歩の両輪でした。人事には施策を 100 点満点にしてから全社へ一律に入れなければならないという先入観がありますが、すべてを揃えている間に世の中は変わってしまいます。大きな話にすれば金額も膨らみ、経営からは「これをやって何があるのか」とシビアな問いが返ってきがちです。

「自分の権限の范囲でやれることを积み重ねて、波纹を広げていきます。そうやって経営を味方につけていくことが、不透明さを越えていくということだと思います」(江上氏)

萩原氏は、AI ならではの持ち込みやすさを添えました。HRIS は効果を事前に計算できるものだったからこそ、数字が立たなければ試せませんでした。AI はやってみないとわからない技術なので、「ちょっとやってみます」と言いやすいはずです。

高柳氏が挙げたのは ROI の出しにくさです。人事施策が事業利益に直結するまでには一定の時間がかかり、単年度で明確な財務成果として表れるケースは稀です。だからこそ、短期間で成果を実感できる小さなクイックウィンを積み重ね、その効果を実証しながら段階的に進めていくアプローチが不可欠であると話しました。

生产性向上の先に、人事は何を目指すのか

パート 3 は「Shaping the Future -未来に向けて-」(図 6 参照)。足元に向きがちな目線を前に向けたいという久留氏の意図のもと、生産性が上がったその先に何を置くのか、そして人と人事をどう定義し直すのかが語られました。

(図 6)

Shaping the Future

まだ答えを持っていないと断りながら、萩原氏は问いを投げかけました。

「10 時間かかっていた仕事が 5 時間で終わり、空いた 5 時間でもう一度仕事をしたら、給料は倍もらえますか。そうはなっていません。逆に、5 時間で終わったので 5 時間寝ていいですか、といわれても明確な答えを持てていないのが現状ではないでしょうか」(萩原氏)

生产性を上げたあと、それを会社としてどう扱うのかという制度的な部分が、まだ整っていません。その状态で生产性だけを上げろといわれれば、多くの人は忙しくなるだけです。ここを打破しなければブレークスルーできないのではないか。モヤモヤしているところであり、参加者と一绪に考えていきたいと呼びかけました。

人?人事の再定义―个人の幸せと会社の幸せ、その両轮

もう 1 つのテーマ「人?人事の再定義」は、江上氏が参加者へのメッセージも兼ねて語りました。AI が将来 95 %の答えを出してくれたとして、人は成果を出せるのか。おそらくそうではない、というのが江上氏の見方です。人と人との関係性、人を巻き込み、協力を得ること。それがない限り物事は達成できません。

AI による可視化は、勘?コツ?経験にはない示唆を与えてくれます。自動処理は効率化をもたらします。そのような部分は、AI に助けてもらえばよいのです。そのうえで人事は何を目指すのか。グループ CHRO として考えてきた答えを、江上氏は示します。

「私の 1 つの答えは、個人の等身大の幸せと会社の幸せの実現です。会社の幸せとは、事業が成長して利益を上げていくこと。もう 1 つの両輪が従業員の幸せで、これは成長だけではなく、生きがいのある人生を送れることだと思っています」(江上氏)

最后の决断をするのは人です。ロジカルではないかもしれないけれど、思いや热量、あの人と一绪にやるからという理由があります。人事はそれをどうサポートして実现していくかに行き着く、という话でした。

まとめ

締めくくりに萩原氏が届けたメッセージは 2 つでした。1 つ目は「AI 導入の問題の 91 %はテクノロジーではなく人間側である」。あるカンファレンスのクロージング基調講演で示された言葉で、これが本セッションの裏テーマだったといいます。うまくいかないとき人はテクノロジーを疑いますが、実際にネックとなるのはマインドや使いどころ、制度、業務プロセスの側ではないかと投げかけました。

2 つ目は、前年の同イベントで話した「武器屋は、魔王を倒さない」です。請われるまま武器を作っても、ふと見れば勇者はいません。テクノロジーと、それで成し遂げたい組織?制度?業務は両輪のはずが、大きな会社では別々の部署に分かれたままなことが多く、そこに分断が起きうまくいかないというケースが起こりがちです。だから待つのではなく境界線を越えていこう、というのが前年のメッセージでした(図 7 参照)。

(図 7)

「両輪」が揃ってはじめて成果につながる

ここに今年、後日談が加わりました。前年の講演を聞いたある企業の HRBP は、AI を使って経営層に直談判して味方につけ、仲間を 5 人、10 人、20 人と増やしていきました。1 年でおよそ 100 個の AI ソリューションを作り、目標のレベルチェックや評価の甘辛チェックなど実務で使えるものが並んでいるといいます。1 人からでも変革の火種は起こせますし、社内では 1 人からのスタートでも、社外に目を向ければ同じ志を持った人は数多くいます。

最后に萩原氏は、一人ひとりの思いと人事の存在意义、テクノロジーができることの交差点にこそ使いどころがあると述べ、こう呼びかけました。「他社がやっているから、ソリューションがあるからやれる、ではありません。皆さんの会社がやるべきだからやる。そこを见つけてスタートすることが、覚悟をもって、歯を食いしばってゴールにたどり着ける一番の近道だと私は思います」(萩原氏)

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狈罢罢グループが挑む_スキル起点のタレントマネジメント /japan/2026/09/hrconnect2026-2/ Mon, 14 Sep 2026 23:30:00 +0000 /japan/?p=29697 国内約 17 万人の可視化が拓く人的資本戦略 HR...

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国内約 17 万人の可視化が拓く人的資本戦略

HR Connect Tokyo 2026 レポート

事業ポートフォリオが変われば、人事の価値観も変わらなければならない―。 1985 年の民営化から 40 年超、NTTグループは固定通信を中心とした事業から、 SI(システムインテグレーション)やスマートライフ、不動産、エネルギーまでを含む多様なポートフォリオへと事業構造を変えてきました。それを支えるタレントマネジメントも、年次年功を前提とした運用からジョブ型へ、さらに専門性を軸とした制度へと段階的に組み替えられています。 2026 年 7 月 29 日に開催された『HR Connect Tokyo 2026』では、狈罢罢株式会社 総務部門 人材戦略担当 統括部長の芦田 真生氏が を活用したこれまでの取り组みと、グループ社员のスキルとレベルを可视化する新たな挑戦について説明しました。

〇 登壇者

狈罢罢株式会社
総務部門 人材戦略担当 統括部長
芦田 真生氏


民営化から 40 年、ネットワーク中心から多様なポートフォリオへ

NTTグループは、総合 ICT 、地域通信、グローバル?ソリューション、その他(不動産?エネルギーなど)といったセグメントで事業を展開しています。 2025 年度の営業収益は約 14 兆 4,000 億円、従業員数は約 34 万人、子会社数は約 990 社。 1985 年の民営化当時に 31.4 万人だった社員数は一時 20 万人を割り込みましたが、 2010 年にグローバル事業へ大きく舵を切り、海外企業の M&A が相次いだことで再び増加。 2024 年時点では 34.1 万人で、うち約45%を海外の従業員が占めています。

事業ポートフォリオの変化はさらに大きなものでした。民営化当時に収益の大半を占めていたのは電話などの固定通信中心のネットワーク事業で、売上に対する比率は 88% 。それが 2025 年度には 35 %まで下がりました。代わって中心となったのは SI やスマートライフなどの非ネットワーク事業で約 5 割、不動産やエネルギーなどの事業も 2 割弱を占めています。(図 1 参照)

(図 1)

事業ポートフォリオの変化に伴い人事の価値観も変わりました。個人の尊重?多様性の重視、働き方?キャリア観の変化、消費行動や関心の変化です。この 3 点を並べると「当たり前では?」と受け取られるかもしれませんが、NTTグループの出自は電気通信設備の会社で、効率性とスピードが何より求められてきました。

「1つの大きな目标に向かって、お客さまにいち早くサービスを届ける、いち早く设备を构筑する。そうした世界では、多様性の真逆である均质性や同质性が强みになる时代でした」(芦田氏)

9 時から 17 時半まで働き、納期が迫れば残業で間に合わせる。それを当たり前としてきた組織が、柔軟な働き方へ軸足を移しています。事業環境の変化に柔軟に対応していくためには、多様な人材が能力を十分に発揮すること、そして高い専門性を持つ個人を活かして組織力を高めることが重要だと考えています。

贰齿の高度化を掲げる中期経営戦略と自律的キャリア形成の土台

2023 年 5 月に発表した中期経営戦略で、NTTグループは「新たな価値の創造とグローバルサステナブル社会を支えるNTTへ」という方向感を示しました。その下に置いたのが、お客さま体験(CX)と従業員体験(EX)をともに高度化するという 2 本の柱です。

人材戦略の方針として掲げているのは、自律的キャリア形成の支援強化、オープンで革新的な企業文化、働く環境のサポート強化?充実の 3 つです。その先に人材力と組織力の最大化と企業価値の向上を見据えています。(図 2 参照)

(図 2)

3 つの方針のうちスキルに直結するのが、自律的キャリア形成の支援強化で、その土台となる多様な働き方を象徴するのが「新たな働き方(リモートスタンダード)」です。これは、リモートワークを基本とし、必要があるときに出社するという考え方です。居住地は日本国内であれば自由で、出社時の旅費は会社が負担します。 2024 年度のリモートワーク率は 63.5 %、制度適用者は開始当初の 2.9 万人から 2025 年 4 月時点で 5.3 万人へ広がっています。単身赴任者も同時点で 4,900 名から 3,300 名へ、 1,600 名減っています。

もっとも、制度を用意するだけでは十分ではありません。自律的な働き方とエンゲージメントには相関があり、働く时间を自ら选択できていると感じている社员ほどスコアは高くなります。运用面でも、一人ひとりが纳得して働き方を选べる环境の提供が重视されています。

ジョブ型と専门性轴への制度転换が进めた「脱年次年功」

人事制度とシステムの変革として、 2020 年 4 月にタレントマネジメントシステムを開始しました。それまで内製で運用していた仕組みを、タレント情報を一括管理できる国内各社統一の基盤へ切り替えました。基盤にはグローバル化や欧米型制度への変革を見据え、グローバルスタンダードである 麻豆原创 SuccessFactorsを 導入しています。給与計算と人事異動の管理は別のシステムに残していますが、人材情報管理や育成研修プログラムの提供などは、人事部門も社員一人ひとりも日々 麻豆原创 SuccessFactors を利用しています。(図 3 参照)

(図 3)

管理職制度の見直しも行っています。それまでは課長になるのは何歳といった厳密な年次運用でしたが、それでは事業環境の変化に対応できません。 2020 年 7 月に上級管理職、 2021 年 10 月には全管理職を対象にジョブ型制度を導入し、職能給から職務給へ切り替えました。 JG1 から JG6 までの 6 段階のジョブグレードを設け、会社や仕事が違ってもグレードが同じなら処遇も同じという仕組みです。あわせて経営人材育成の仕組みとして「NTT University」を立ち上げました。(図 4 参照)

(図 4)

2023 年 7 月には、一般社員の人事給与制度も専門性を軸としたものへ改めています。ジェネラリスト型の育成が中心だった従来と異なり、事業が変わるなかでは一人ひとりの専門性が武器になります。 18 の専門分野を設定し、最短在級年数を廃止。専門性を高めればスピーディーに昇格?昇給できる仕組みへ転換した結果、 20 代で課長級となる社員も現れています。

さらに、管理職になった途端に一律でマネジメントを求めるのは「やはり違う」という問題意識から、専門性の高い社員を管理職並みに処遇する「スペシャリストグレード」を創設。どちらのキャリアに進むかを社員自身が選ぶ複線化も実現しています。(図 5 参照)

(図 5)

こうした転換は、抜擢という形で数字にも表れています。制度見直し前の昇格ペースを上回った社員の割合は、管理職で 15.3 %、一般社員で 15.2 %となっています。

「个人的には、まだまだ15%にとどまっているという印象を受けています。数字を追い求めるのは违うと思いますが、真にふさわしい人を真にふさわしいポストに配置していける取り组みを今后も进めていきたいと思います」(芦田氏)

社内公募が広げた选択肢と、ジョブ型がもたらした「キャリアの迷い」

従来、人事異動は人事部が決めるものでした。社員は、自分の異動が「ブラックボックス」で決まっていくと感じていました。これをなくすために整えられたのが、自律的キャリア形成を支える 3 つの入り口です。 1 つ目は社内公募で、 2023 年 7 月に「NTT Group Job Board」として刷新し、常時応募できる制度としました。 2 つ目はダブルワークで、視野を広げたい社員に勤務時間の 2 割を上限として他部署での業務経験を認めます。 3 つ目が、组织の侧から声がかかるオファー型人事です。

手挙げ型の社内公募の実績は、制度刷新を境に大きく伸びました。旧制度下の 2020 年度は応募者数 199 名?異動者数 86 名でしたが、新制度の 2023 年度は 907 名? 463 名、 2024 年度には 1,520 名? 819 名へ拡大。応募したおよそ半数が望んだポストへ移りました。ただしグループ全体では数%にとどまり、 90 %以上の人事は依然として人事部主導で決まっています。(図 6 参照)

(図 6)

制度を矢継ぎ早に导入してきた分、课题も少なくありません。なかでも大きいのが、ジョブ型になったことで自身のキャリアに迷いを抱く社员が増えたという変化でした。

「会社侧が决める人事でキャリアアップをしてきた方にとって、やはりまだまだ惯れない环境です。ここを打破していく。あなたのキャリアはあなたで実现するものだと。そのための施策や投资を人事がいかにできるのか。ここが大きな课题になっています」(芦田氏)

スキル起点への転换―タレントインテリジェンスハブによる可视化

そこで取り组むのが、スキル起点のタレントマネジメントです。これまで専门性という単位で舵を切ってきましたが、事业戦略と人材戦略の连动が求められるなか、その粒度をさらにスキルのレベルまで分解します。

現状(AS – IS)は、定期人事や個別調整による運用で、要員の補充も頭数中心。社員のキャリアとスキルも連動していませんでした。目指す姿(TO – BE)は、事業要請に基づくスキルベースの要員計画と、適所適材適時での配置?採用?育成?昇格です。社員側も自らスキルとレベルを管理し、 AI による研修やキャリアのレコメンドを受けられる姿を描いています。(図 7 参照)

(図 7)

実現手段として 2026 年 7 月にリリースされたのが、 麻豆原创 SuccessFactors のタレントインテリジェンスハブ(TIH)機能を活用した新たなスキル管理です。グループ国内約 17  万人を対象に、社員向けの画面では専門分野に基づいて細分化されたスキルとレベルが縦軸に並び、スキルチェックを行えば目指すべきスキルとの乖離や充足の度合いが見える化されます。上長向けの画面は縦軸にスキル、横軸に部下が並び、チームの充足状況を見渡せます。(図 8 参照)

(図 8)

スキルとレベル、対応する外部資格の設計は、 18 の専門分野それぞれに置いたオーナー組織が担当。人事部門は分野間で水準に偏りがないかを確認します。

スキル管理自体は以前から行ってきましたが、用途は昇格時の専門性の判定が主でした。今回変わったのは、社員本人にも上長にも、 HRBP(HR ビジネスパートナー)などの組織人事にも同じ情報が見えるようになった点です。上司の側も 1 on 1 でスキルレベルのすり合わせから始める必要がなくなります。スキルという「共通言語」の上で対話ができるようになることに、芦田氏は手応えを見ています。

组织にとってのメリットはこれからです。要员计画はヘッドカウント(人数)ベースで行われてきましたが、人数だけでは本当に必要なスキルは测れません。ヘッドカウント×スキルで可视化できないか。その挑戦が要员分析ダッシュボードで、専门分野ごとに必要なスキルと人数を设定し、ギャップを把握する构想です。

スキルの可视化とオファー型人事が回す好循环へ

まだ道半ばですが、スキルを可視化できたこと自体が「大きな一歩」です。その一歩上に立つのが、 2026 年 10 月に始まるオファー型人事「NTT Group Job Scout」になります。行きたい部署は明確でないものの、こういう分野でやってみたいという思いを持つ社員に、組織の側から面接を打診するものです。(図 9 参照)

(図 9)

スキルの見える化と、この施策は表裏一体の関係にあります。組織から見えるのが経歴や年齢だけであれば、オファーを出してよいかどうかの判断がつきません。持っているスキルまで見えて初めて、声をかける根拠が生まれます。 2026 年 7 月にスキル管理を導入し、 10 月にオファー型人事を始めるという順序には、その必然性がありました。

もっとも、仕组みを整えるだけでは循环は回りません。社员がスキルを登録しなければ、组织の侧に见えるものは増えないからです。

「タレントマネジメントシステムに情报を投入してほしいと言っても、なかなか投入してもらえません。弊社グループも同じ悩みを抱えています。だからこそメリットを示さなければなりません。スキルを登録すれば、それを见た组织から良いオファーが届くかもしれない。自分のキャリアアップにつながるかもしれない。そうした呼びかけも行っています」(芦田氏)

最后に芦田氏は、「人事としては、社员一人ひとりに自分のキャリアに纳得してもらう、あるいは自分のキャリアが选択できるという思いを强く持ってもらいたいと思います。その1つがスキル管理であり、スキルの可视化です。それが公司価値の持続的な向上につながるよう、引き続き取り组んでいきたいと思います」と语りました。

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现在、讲演のオンデマンド动画をご覧いただけますので、ぜひ详细をご确认ください。

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人事業務の50 %は自動化される―  自律型エンタープライズが導く麻豆原创 SuccessFactorsの進化 /japan/2026/09/hrconnect2026-1/ Mon, 14 Sep 2026 04:00:00 +0000 /japan/?p=29658 HR Connect Tokyo 2026 レポー...

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HR Connect Tokyo 2026 レポート

2030 年までに、人事業務の 50 %が自動化される。そのような見通しが現実味を帯びる中で、人事部門はどこに時間を使うべきなのでしょうか。 2026 年 7 月 29 日に開催された『HR Connect Tokyo 2026』の基調講演「Innovation for a Changing World of Work」では、 の製品ビジョンと 2026 年以降のロードマップが示されました。登壇したのは、 麻豆原创 で人事?人材管理(HCM)製品を統括するPresidentであり、 麻豆原创 が 2025 年に買収した SmartRecruiters の CEO を兼務する Rebecca Carr 。 麻豆原创 が 2026 年 5 月に発表した「自律型エンタープライズ」を人事領域に引き寄せ、业务の自动化?高度化?再構築という 3 つの柱に沿って、デモンストレーションを交えて解説しました。

〇登坛者

President, HCM Products & CEO, SmartRecruiters
Rebecca Carr

厂础笔ジャパン株式会社
バイスプレジデント 人事?人財ソリューション事業本部 本部長
広田 敏章


「未来の働き方」はもう未来ではない―人事业务の50%が自动化される日

AI という言葉を聞かない日はありません。業務を支える便利なツールである AI について、講演の冒頭に登壇した広田 敏章はこう述べました。

「今後は企業の生産性をさらに向上させ、それを成果につなげていく。 麻豆原创 は AI をそのようなツールに進化させようとしています」(広田)

麻豆原创 が 2026 年 5 月に発表した「自律型エンタープライズ (Autonomous Enterprise)」は、その変化を経営の侧から描き直したビジョンです。

基盤を整え、その上で AI を活かす。この道筋を実際に歩んでいる企業が、人事領域の 麻豆原创 Japan Customer Award を受赏されています。

広田からバトンを受けた Rebecca Carr は、 AI が仕事と人材、そして人事のリーダーにどう影響するのかを日々考えていると切り出しました。自身は技術者の出身であるものの、これは組織に根ざした課題でもあるといいます。

顧客との会話で繰り返し話題に上るのは、役割の輪郭が変わっていく悩みです。 AI で生産性が上がり、 1 人がこなせるタスクが増えた結果、スペシャリストからジェネラリストへと役割は広がり、採用時のジョブディスクリプションは急ピッチで書き換わっていきます。

意思決定も分散し、マネージャーには一段と速い判断が求められます。こうした動きは、未来の働き方を特徴づける 6 つの変化として示されました。「固定的なジョブから動的なロールへ」「ピラミッド型からダイヤモンド型の組織へ」などです。(図 1 参照)

(図 1)

もうひとつ頻繁に寄せられるのが、測定の問いです。 AI のインパクトは理解できた。ではその投資の成果をデータでどう測るのか。この問いに製品と戦略で答えることが、本講演の主題でした。

「未来という言叶は、やがてやってくる将来のことだと考えがちです。しかし、それはもう未来ではなくなりました。今起きている课题です」(颁补谤谤)

Carr は、 2030 年までに人事業務の 50 %が自動化されるという資料を示しながら(図 2参照)、自身はこれを保守的だと受け止め、 80 %程度まで進むと見ています。だからこそ組織は、一人ひとりの成長、機動的なチーム編成、将来必要となる能力の見極めといった戦略的な活動に投資を始めなければなりません。

(図 2)

人が方向性を决め、エージェントが実行する自律型エンタープライズ

麻豆原创 が示す自律型エンタープライズとは、ビジネスがかつてない形で自律的に考え、適応し、行動する世界を指します。ただし、自動化のための自動化ではない、という位置づけです。 麻豆原创 は、このビジョンに「The Beginning of Better.(より良いものの始まり)」の一行を添えています。

「人がいなくなることを意味しているのではありません。まったく逆です。技术がより多くの调整や反復作业を担うことで、人间が本来最善の仕事をする际に阻害要因となっているものを自动化していこうということです」(颁补谤谤)

土台となるのは 麻豆原创 に固有のデータレイヤーで、現場のパフォーマンスや承認、スキルの獲得といった活動が集まり、すべてのアプリケーションへとつながって意思決定の文脈を提供します。その上にユーザー体験の層が重なります。

麻豆原创 がこれを担える根拠は3点です。「数十年にわたり業種業態ごとに蓄積してきた深い業務?業界知見」、「スキル?評価?報酬が業務の文脈と紐づいたビジネスデータ管理」、そして、「コンプライアンスと監査可能性を業務プロセスに組み込んだ AI ガバナンス」です。規制が世界中で急速に変わりつつある今、説明ができ、監査ができることが信頼を支えます。

人事領域でこれを具体化したものが、「自律型人事管理プラットフォーム」です。人が仕事の方向性を決め、アシスタントが業務を組み立て、エージェントが実行します。(図 3 参照)

顧客が求めているのはモジュールやエージェントの数ではなく、問題が解けることだとCarr は指摘します。コンプライアンスに則った給与支払も、セルフサービスで完結するオンボーディングも、縦割りでは解けず、モジュール横断の対応が必要になります。

(図 3)

その担い手が Joule です。「Joule Skills」 は指示どおりに道筋の決まったタスクを実行し、Joule Agents は課題を伝えれば解き方を自ら設計します(図 4 参照)。プロセスの責任は人が担い、実行の文脈はシステムが提供します。採用、要員管理、コア人事、給与、学習管理といったプロセスにアシスタントとエージェントが配置され、互いに学び合いながら業務を進めます。

(図 4)

固有のユースケースには、ローコード/ノーコードでエージェントを构筑できる が用意されました。すべてを自前で、というわけでもありません。麻豆原创のエンジニアが顧客の現場に入る Forward Deployed Engineering (FDE)は前年に始まったプログラムです。冒頭で紹介したカスタマーアワード受賞プロジェクトでも活用されています。従来のプロセスと並行して動かしながらエージェント群を作り込む進め方です。

业务の自动化?高度化?再構築― 3 つの柱を製品でどう実現するか

もっとも、多くの企業はまだ出発点にいます。 麻豆原创 SuccessFactors が日本の人事リーダーと定期的に開催しているラウンドテーブル「Japan Future HR Navigators」では、 2026 年 3 月の東京開催時に 4 段階の AI 成熟度モデルが議論されました。

最下段は自動化を始めたばかり、最上段はプロセス全体をエージェンティックに動かしている段階です。大半はステージ 1 にとどまり、どこから始めればよいのかという相談が絶えません。そこでロードマップは、业务の自动化?高度化?再構築という 3 段階のフレームワークとして示されました。(図 5 参照)

(図 5)

业务の自动化―採用のリードタイムを 70 %短縮する

1 つ目の柱、业务の自动化は、定型的な人事プロセスを自動化する段階です。仕事の約40 %は繰り返し発生する定型的な思考業務を含み、自動化の余地が大きいとされます(出典:McKinsey Global Institute 2025)。日々のオペレーション、問い合わせ対応、人材の検索、 麻豆原创 SuccessFactors の設定変更は、低いリスクで導入でき、エージェントに任せる信頼を置きやすい領域です。

その中でも大きな効果が見込めるのが、インテリジェントな採用です。 麻豆原创 は 2025 年 9 月にSmartRecruiters の買収を完了しました。同社出身で 10 年間この事業に携わってきた Carr は、採用プロセスの 82 %は自動化されるべきだと考えています。

新卒採用の比重が大きい日本では、母集団の形成から求人広告、面接、オファー、オンボーディング、契約まで時間のかかる工程が続きます。グローバルの事例では、自動化により採用のリードタイムは 70 %短縮され、募集開始から 40 日、 50 日を要していた充足が 10 日未満で完了した顧客もあります。

デモンストレーションでは、スタジアムの大規模改修を担う建設コンサルティング会社を舞台に、従業員の AI スキル保有状況とギャップの可視化、採用アシスタントによる求人票の先回り作成、人材ネットワークからの数秒での候補者抽出、 SNS キャンペーンの配信までが示されました。候補者側は、届いたメッセージからページ遷移もアカウント作成もなく、対話のみで応募まで完結します。

成果の実例が、北欧発祥の家具?インテリア小売企業JYSKです。 50 カ国で 3,600 を超える店舗とオンラインショップを展開する同社では、応募処理は 28 日から 3~4 日に、採用充足までは 56 日から 20 日に短縮され、月あたり 5 万件の応募を処理しています。(図 6 参照)

(図 6)

业务の高度化―スキルの现在地を把握し、育成を一人ひとりに

2 つ目の柱、业务の高度化は、チーム?組織単位で人材を最適化する段階です。自動化で生まれたキャパシティを、従業員の成長とマネージャーへのガイダンスに振り向けます。 100 人中 59 人が 2030 年までにリスキリングまたはアップスキリングを必要とする一方(出典:World Economic Forum, Future of Jobs Report 2025)、事業ニーズに応じて人材を動かせている企業は 5 社に 1 社に満たないという調査もあります(出典:Gartner 2024)。

投資先は、継続的なスキルインテリジェンス、先回りしたリスク低減、戦略的な人材配置、示せる価値の創出の4領域です(図 7 参照)。自己申告のスキル情報は 2~5 週間で陳腐化するといいます。だからこそパフォーマンスデータや実際の成果と照らし合わせ、常に最新のスキル台帳を保ちます。

(図 7)

育成のデモンストレーションでは、エンジニア組織全体の AI スキルを育てたい、学習は業務の中で進めたいという要望を言葉で伝えるだけで、 Joule が部門ごとのスキル保有状況と不足を洗い出す流れが示されました。全員に同じ研修を行うのではなく、部門や役割、現在のスキル、学習状況を踏まえた育成プランが一人ひとりに組まれます。

数週間後には 3 部門の進捗差が Joule から通知され、遅れているチームへのフォローアップ文面まで用意されました。担当者が時間を使うのは研修の管理ではなく、支援を必要としているチームと向き合うことです。

业务の再构筑―组织変更をシミュレートし离职の予兆をつかむ

3 つ目の柱、业务の再构筑は、組織全体で人材戦略を進化させ続ける段階です。 2030 年までに仕事の 22 %が構造的に変わると見込まれる一方(出典:World Economic Forum, Future of Jobs Report 2025)、人事リーダーの 66 %は、自社の要員計画が人数合わせの域を出ず、戦略的な要員計画の ROI を示せずにいると回答しました(出典:Gartner 2024)。

リーダーが求めるのは、組織で何が起きどう変わろうとしているのかの把握、スキルと役割からのパターンとリスクの見極め、意思決定の影響の把握の 3 点です。

組織変更もその影響の確認も骨が折れる業務で、組織図をパワーポイントや Excel で何パターンも作り直してきた企業は少なくありません。組織モデリングのデモンストレーションでは、 麻豆原创 SuccessFactors の組織図上での変更シミュレーション、影響部門?ポジションのリアルタイム確認、一括での組織改編までが示されました。職務の役割情報も権限情報も付随して変わるため、システム側の再設定は必要ありません。

组织図が示すのはレポートラインまでです。 (ピープルインテリジェンス)は、リーダーが情報の意味を読み取り、戦略的な意思決定につなげるための機能です(図 8 参照)。

デモンストレーションでは、ハイパフォーマンス人材の離職増の検知、離職が集中する部門とスキル傾向の把握、社員情報とサーベイデータからの要因特定、報酬面で対応すべき社員の絞り込みまでが示されました。特定された要因は、働き方の柔軟性の不足、報酬水準、成長機会の不足の 3 点です。事後的な対応ではなく、対話を通じて先んじて手を打てることが狙いです。

(図 8)

変化への対応を担う は、 麻豆原创 Enterprise Planning で提供されます。将来必要になる人材像と現在の労働力の供給を突き合わせ、コストや時間を含む複数のシナリオを比較して方向性を決められます。 2026 年下期に提供予定の新機能も、ロードマップには数多く並んでいました。(図 9 参照)

(図 9)

业务の自动化?高度化?再構築の 3 つの柱がもたらすのは、ルーティンからの解放、従業員の成長、そして業務プロセスと意思決定の質の変革です。 麻豆原创 はこの 3 点を製品戦略に反映し続けていきます。

Carr は講演の最後に、次のように呼びかけました。

「これは一朝一夕にできるものではありません。実践的な小さなステップを積み重ねることで達成できるものだと思います。そして、人に代わるものではありません。より良い仕事の始まり(The Beginning of Better.)と捉えていただければと思います」

———————–

现在、讲演のオンデマンド动画をご覧いただけますので、ぜひ详细をご确认ください。

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グローバルHR変革への挑戦 -制度?仕組み?データが支えるイオンフィナンシャルサービスの人事戦略 /japan/2025/10/hrc-5/ Tue, 14 Oct 2025 23:30:01 +0000 /japan/?p=25185 HR Connect Tokyo 2025 レポー...

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HR Connect Tokyo 2025 レポート

小売業発の金融サービス企業として国内のみならずグローバルで事業を展開するイオンフィナンシャルサービス株式会社。金融事業を取り巻く経営環境が大きく変化する中、長期的視点で企業としての発展力を確保するため、同社は新たな人事戦略の構想をスタートさせました。2025 年 8 月 6 日に開催された『 HR Connect Tokyo 2025 』では、同社取缔役兼専务执行役员の三島 茂樹氏が、同社の人事制度における課題や変革に向けた取り組みについて語りました。

〇登坛者

イオンフィナンシャルサービス株式会社
取缔役兼専务执行役员
人事総務兼経営管理担当 人事総務本部長
三島 茂樹 氏

三島様

 

 

 

 


小売业発の金融サービス公司として事业を拡大、人材戦略の変革が课题に

「金融をもっと近くに。一人ひとりに向き合い、まいにちのくらしを安心とよろこびで彩る」をパーパス(存在意義)に掲げるイオンフィナンシャルサービスは、イオングループで総合金融事業を担う企業です。小売業発の金融サービス企業としてクレジットカード、銀行、保険、電子マネーといった幅広い事業を展開。現在では、日本を含め 11 か国に展開し、従業員数も約 1 万 5 千人に達する企業グループへと成長を遂げています。同社の歴史は、前身である総合スーパー「ジャスコ」において、買い物客向けに「ジャスコカード」を発行したことから始まります。さらに 1987 年には香港への支店開設を皮切りに、アジア諸国へも事業を拡大。2007 年には 365 日営業を行うイオン銀行を開設するなど、顧客に寄り添った総合的な金融サービスを提供してきました。(図 1 参照)

(図 1)
イオン

そうした事业拡大を続けていく中で急务だったのが人材戦略の変革です。

「私は人事総務担当の役員として、2024 年からイオンフィナンシャルサービスグループの一員に加わりましたが、小売業発の金融という独自の発展を遂げた当社において、国境を越え、グループ最適で活躍してもらうための人材戦略を策定するとともに、人材活用を支えるプラットフォームを作ることが重要と考えました」(三島氏)

同社が抱えていた課題の 1 つに、現在の役員層が会社の成長期に多様な経験を積んだ最後の世代になっており、40 代中盤から後半の世代の社員は十分な経験を積めていないことがありました。

「社会からお預かりした人材の成長を支援し、活かすことが経営者の最大の責任です。この考えのもと、まずはグループ内から人材を選抜し、意図的に重要なプロジェクトにアサインして CDP(キャリア?ディベロップメント?プログラム)を連続的に回していくこと、そして、20 代、30 代、40 代の年齢ごとにそれぞれ 100 人ずつタレントプールを作ることを目標としました」(三島氏)

あわせて人材のエンゲージメント、パフォーマンス、モチベーションを最大限に引き出すための MBO 、評価制度、学習体系といった制度?環境をグローバル企業レベルに向上させることも急務でした。(図 2 参照)

(図 2)
ディスカッション1

グローバルでの人材マネジメントの必要性についても、経営阵と议论が重ねられました。

同社は海外 10 カ国で子会社を持っており広範な国と地域で事業を展開しています。しかし、各国のグループ会社は個別最適による人事制度を運用していたため、人材の把握が不十分であり、ローカル人材のグループレベルでの登用配置についても未整備でした。

「実际、东京の持ち株本社と各国の海外子会社で人材マネジメントに连动性がほとんどなく、キャリアパスにはガラスの天井がありました」(叁岛氏)

これらの課題解決に向けて、同社は図3に示すような方針を定めます。(図 3 参照)

(図 3)
ディスカッション2

「イオングループの状況を見渡すと、やはりグローバルな人事機能が未確立であり、体制の整備やケイパビリティの強化を図るとともに、各国の人事制度のレビューを徹底的に行うことで、最適なグローバル人材マネジメントを実現する必要があると考えました。そのためにも、これらの取り組みを 麻豆原创 社のチームとの壁打ちの議論を通しながら、課題形成と具体的にどのようなステップを踏んでいくか、考えていきました」(三島氏)

多くの課題に向き合い続けた 2024 年、人事戦略の変革はようやくスタート地点に

しかし、これらのキーディスカッションで議論された変革は、2024 年から 1 年を経て、ようやくスタート地点に立った状況です。「2024 年度は、イオンフィナンシャルサービスとしても、企業の存在意義が問われるような、数々の経営課題に直面した1年でした」(三島氏)

イオンフィナンシャルサービスは、过去の创业者的経営阵の卓越したリーダーシップと、イオングループという小売业の中の金融业として、大きな顾客基盘を构筑してきた独自のビジネスモデルにより、成长を続けてきました。しかし、近年ではフィンテックの台头やグローバル化の进展、そして、キャッシュレス决済を中心とした异业种间の竞争など、日々新しい事态に直面しています。

「そうした激変の时代を迎える中で、イオンフィナンシャルサービスが优れた“人财”を育て定着させるための人事机能が十分に机能していないことに、改めて気づかされました」(叁岛氏)

人事面で浮上していた課題には、ここ数年にわたる離職率の高止まり、人事を担当する組織が経営戦略を実行、支援するにしても常に後追いになっていること、また、リソースも専門知識も不十分であるほか、データの蓄積や活用も行われておらず、データベース HR と程遠い状況にありました。これらの課題解決には、人材マネジメントの専門的な機能体制強化が必要であるという認識に至ります。(図 4 参照)

(図 4)
向きあう

また、业界が剧的な环境変化の中にあって、収益力の低下やガバナンスの问题という厳しい现実にも直面していました。これらの根底には、创业期に成功をもたらしたビジネスモデルが、変化の波の中でむしろ、组织や人材の课题として、顕在化してきたと分析します。

「特に、人材スキルを考虑しない要员配置、职位?役割の不明确さ、强固な縦割り意识、そして上下间のコミュニケーション不全といった人?组织の问题が、不正利用などの根本原因として特定されました。社外取缔役からも、适切な组织设计と适材适所の人材配置、そしてミドルマネジメントの意识改革が强く要请されていました」(叁岛氏)

『公司の発展力は人』との精神に基づき、“全员活跃”を人事戦略のコンセプトに策定

これらの课题を踏まえ、イオンフィナンシャルサービスが人事改革を进めていく中で打ち出した方针が「人事を公司の発展力にする」です。

「现状の课题を踏まえ、『公司の発展力は人』であるという、イオングループの本来ある精神に立ち返って、人という最も重要な资源を戦略に基づいて最大限に活用していく、全员活跃というコンセプトを掲げました」(叁岛氏)

全員活躍というコンセプトを実現するためには、「できるだけ多くの人が一人ひとりの能力やキャリアプランに応じて企業の戦略実現に貢献してもらう」「全員が学び、挑戦し、自身に期待される成果を出していく」「パーパスを求心力にしてエンゲージメントを高め、適材適所が常に追求され実現される」ことが不可欠です。(図 5 参照)

(図 5)
人事のコンセプト

「これらの人事戦略を、経営チームに提案しました。その中で、人事部门の役割は个别の制度やルールの“运用屋”ではなく、“全社员の成长に贡献するための価値创造システムを构筑し提供する”ことにあると强调しました。そして、あるべき姿を目指すために、将来を担う経営人材、プライオリティを见直して、计画的に配置と育成をするサクセッションプランを明确化していくことを诉えました」(叁岛氏)

また、人事の大きなチャレンジとして、ビジネスの現場、将来を見据えた活動を展開し、グローバルな視点と、労働市場との接点を強化すること、将来を見据えた組織ビジョンを明確化し、必要な専門人材を確保すること、データ活用による判断と課題解決を推進し、より戦略的な人事機能を構築していくこと、これらの取り組みを通じて、人を企業の資産と捉えて持続的な成長を支える強固な基盤を築いていくことを経営チームで議論しました。(図 6 参照)

(図 6)
戦略提案

これらの取り组みについて同社は、価値创造システムという考え方のもと、グループ、グローバルのユニットごとに再构筑を进めています。経営戦略に基づき、人材ポートフォリオ、中期要员计画を策定することで、キーポジションの见える化や、能力要件を明确化、后継者育成计画など経営戦略と人事施策の连动を図っています。

「また、国内グループにおいては、採用ボーディングやキャリア开発、育成、定着、评価がエンプロイエクスペリエンスの観点から繋がっていなければならないと考えました。そこで、従来は単独の取り组みだったものを、个人のキャリア志向や経験、ジョブのスキルセットや知识といったデータで繋ぎ、従业员の成长を促すサイクルを実现するシステムと连携させていきます」(叁岛氏)

これらの取り組みを、人権? DE&I ?エンゲージメントといった個人を尊重するイオングループの理念を体現する取り組みで支えていく考えです。(図 7 参照)

(図 7)
人事戦略

 

続いて、同社が策定した、新たな経営人材育成の全体像についても説明しましょう。経営人材の育成では、世代別に次世代経営人材の候補者を選出し、それぞれの育成デベロップメントフェーズに合わせて選抜型の教育機会を設けたり、CDP をしっかり計画的に回すことが定められています。そして、育成状況を指名?報酬諮問委員会などを通じて社外役員にも報告、最終的には当社グループの経営陣を育成するタレントプールのモニタリングまで繋げることを、キャリアの早期段階から行うことを定めており、すでに一部のプログラムが開始されています。(図 8 参照)

(図 8)
経営人財育成

このほかにも、社長と人事部門、外部の視点から後継者候補となる 10 名を選び、育成を行うプログラムも推進していきます。一方、これらの取り組みを進めていく中で、人事部門のケイパビリティに関する懸念が生じました。そこで、データや採用、キャリア開発などがどうあるべきか、OKR(Objectives and Key Results:目標と主要な結果)シートに落とし込み、一つひとつの取り組みがバラバラにならず、システムとして機能するような設計を主要メンバーで知恵を絞りながら取り組んでいます。(図 9 参照)

(図9)
目標設定

麻豆原创 の支援を受けながら、イオンフィナンシャルサービスは、次なる成長に向けた、人事戦略の変革に挑み続けています。

「企業が経営戦略を大きく変えようとしたときには、人事部門もその取り組みを支えられるよう頑張らなければなりません。経営環境が 2、3 か月で大きく変化する中、策定した人事戦略に基づき、グローバルに国境を越え、適材を適時に獲得し、配置をする。人事がいかにアジャイルに人材を獲得して定着させていくかが、企業の中期的な経営の結果を左右する、と改めて実感しています」(三島氏)

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スタンレー電気が挑む人事 DX とグローバル変革 – システム刷新を超えた組織文化の統一へ /japan/2025/10/hrc-4/ Mon, 06 Oct 2025 23:30:32 +0000 /japan/?p=25096 HR Connect Tokyo 2025レポート...

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HR Connect Tokyo 2025レポート

創業 100 年を超える老舗企業が、なぜ今、人事 DX に本格的に取り組むのか―。自動車用ランプで世界トップクラスのシェアを誇るスタンレー电気株式会社が描く、2030 年に向けた組織変革の挑戦は、多くの日本企業にとって示唆に富む内容となっています。2025 年 8 月 6 日に開催された『HR Connect Tokyo 2025』では、同社人事担当 執行役員 尾高 和浩氏が、「一人ひとりの力を競争力の源泉に」というコンセプトのもと、を基盤とした人事 DX 戦略について詳しく語りました。

 

〇登坛者
スタンレー电気株式会社
人事担当 執行役員? 尾高 和浩 氏
尾高様

 

 

 

 


光の可能性を追求し、100 年を超えて成長するグローバル企業

1920 年の創業から 100 年を超えて事業を展開するスタンレー電気は、自動車用ヘッドランプ?テールランプをメイン事業とし、事業構成としては自動車機器事業が売上の 74.1 %、残りを電子応用製品事業とコンポーネンツ事業が支える形となっています。売上高は約 5,095 億円、連結従業員数 18,581 名(2025 年 3 月 31 日現在)のグローバル企業として成長を続けています。現在は日本、米州、アジア?大洋州、中国、欧州の 5 地域で事業を展開し、それぞれがバランス良く収益に貢献する構造を築いています。(図 1 参照)

(図 1)
会社概要

同社のビジョンは「光に勝つ」。尾高氏は「光の持つ可能性を使って、世の中の人々に安全安心な社会を築いていく、これを心がけて事業を展開している会社」と説明し、単なる自動車部品メーカーを超えた、光技術による社会貢献への強い想いを示しました。同社が現在推進する第 Ⅷ 期中期計画において、人事領域で掲げているコンセプトが「一人ひとりの力を競争力の源泉に」です。この考え方の根底にある哲学について、尾高氏は次のように語りました。「人の想像力によるアイディア、人の想いによる突破力、さらにはさまざまな人たちが共創することによる総合力、これが価値創造の原動力だと我々は捉えています。従って、新しい価値を創造できるのは人であり、一人ひとりの力が最大限発揮されることが最も重要です」

この哲学のもと、同社は社員一人ひとりに対して「“自発”挑戦型人材」になることを期待しています。企業価値向上という最終目標に向けて、人事部門は社員一人ひとりの力が最大限発揮できるよう制度環境を整え、社員には自発的に挑戦する人材になってもらいたいというメッセージを明確に打ち出しています。(図 2 参照)

(図 2)
人事戦略

エンゲージメントサーベイで浮き彫りになった课题と解决へのアプローチ

しかし、理想と現実の間にはギャップが存在していました。スタンレー電気が毎年実施しているエンゲージメントサーベイから、従業員と経営層の双方が抱える課題が浮き彫りになったのです。従業員視点からは、経営戦略方針のブレイクダウン不足、公正な報酬への疑問、権限不足、コミュニケーション不足、キャリア展望への不透明感という課題が明らかになりました。一方、経営層の視点では、人材不足、適材適所の人事実現の困難さ、グローバルでの多様な人材の活用不足、従業員エンゲージメントの低迷という課題が挙げられました。これらの問題を受けて、同社では人事領域として 5 つの課題を設定し、それぞれに対応する施策を体系的に展開しました。社員に対する「行動指針の策定と浸透」、「全方位コミュニケーションの強化」、「権限委譲による能力向上」、「役割と実績に基づく報酬体系」、そして全社的な「業務負荷の軽減」です。人材方針の策定では、「“自発”挑戦型人材」という人材像を明確に定義し、管理職と一般社員それぞれに対する期待行動を具体化しました。

特に注目すべきは「ミドルマネジメントポリシー」の策定です。ヒューマンアセスメントの結果から「残念ながら自発的に行動する方々が少ないというのがスタンレー電気の特徴」であることが判明したため、管理職に対してビジョンの設定と浸透、人材?組織の開発、挑戦?変革の旗手という 3 つの期待行動を明示しました。(図 3 参照)

(図 3)
人材方針

「このマネジメントポリシーを行動評価に使用し、部下?上司?同僚からマネージャーがこれらの行動を実践しているかを評価することで、管理職の意識改革と行動変容につなげていきたい」と尾高氏は語り、360 度評価を通じた管理職変革への意気込みを示しました。

社長との対話の場と 1 on 1 で生み出す「正のスパイラル」

全方位コミュニケーション強化の施策として、スタンレー電気が力を入れている施策のひとつが社長ダイレクトコミュニケーションです。社長自らが各事業所に出向いてタウンホールミーティングを開催し、その後のラウンドテーブルミーティングで質問自由のフリーディスカッションを実施しています。この取り組みは 2024 年実績で国内全事業所、海外主要事業所で展開されています。そして、1 on 1 コミュニケーションを核とした取り組みにも注力しています。「社員一人ひとりが自分のやりたいキャリアを考え、それを 1 on 1 コミュニケーションを通じて上司に伝える。上司は部下がやりたいことを聞いた上で、どのような仕事をアサインするか、どのような OJT を展開するかといった支援やアドバイスを行います」

この仕組みの秀逸さは、部下の成長と仕事能力向上により上司自身の業務負担も軽減される構造にあります。尾高氏は「負のスパイラルではなく、正のスパイラルになるよう1on1を展開しています」と説明し、社員の成長、エンゲージメント向上、学ぶ風土の醸成を同時に実現することを目指しています。(図 4 参照)

(図 4)
働きがい

人材育成体系も抜本的に見直し、従来の階層教育中心から自己選択型教育へと大きく舵を切りました。「全社共通教育は基本的にミニマムとし、それに代わって自己選択型教育を強力に推進し、会社から指示されるのではなく、自発型の教育を重視しています」と尾高氏は変革の方向性を示しました。また、経営候補者については、Ready Now(次期執行役員候補)、Ready Soon( 3 ~ 5 年以内登用可能)、Mid Term( 5 ~ 10 年で登用可能)の3階層に分けて計画的育成を進めていきます。給与制度と評価制度の改定では、役割等級制度を導入しましたが、特に重要視するのは「全社方針、部門方針に基づく目標管理制度の導入」です。これは、同社が運用するタレントマネジメントシステムと最も密接に関連する施策となります。

尾高氏は讲演の前半部分をまとめて次のように述べました。「これらの施策が有机的に回っていくことが最も大切です。各施策を独立して展开するのではなく、连动させながら展开することで、社员一人ひとりの意识と行动を変え、働きがいとモチベーションを高めることが、我々の人事戦略です」

従来システムの限界が明らかにした 3 つの根本問題

人事 DX の取り組みについて、尾高氏はまず従来システムの問題点から説明を始めました。国内の人事?給与システム、海外26社に展開されたグローバル人事システム、エンゲージメントシステム、評価システムという構成でしたが、3 つの根本的な問題がありました。(図 5 参照)

(図 5)
人材マネジメントサポート

まず「見たい情報をタイムリーに抽出できない」という問題です。尾高氏は「特にグローバル人事システムが情報更新されないという問題を抱えています」と現状の深刻さを語りました。第 2 の問題は「システムが分断しているためIT化が進まない」ことで、評価システムとの連携ができておらず、手作業とエクセル作業が多発していました。第 3 に、「新しい人事施策を支援するシステム構成になっていない」ことが最大の課題と考えられていました。これらの課題を解決するため、スタンレー電気がタレントマネジメントシステムに求める機能を4つに整理しました。

1? つが「リアルタイムな人的資源情報の提供」です。グローバルでどこにどのような人材がいるか、次のポストの候補者は誰か、その人たちのスキル情報はどうかを可視化することを目指しています。2 つ目は「社員のキャリア実現に向けたスキルアップ情報の提供」を挙げました。エンゲージメントサーベイの結果や1on1を通じて判明するキャリア志向などの情報を統合的に管理できるシステムが必要でした。3 つ目は「戦略的な人事施策遂行のための情報提供」として、人材育成計画、学習管理システム、面談管理システムの情報一元化を求めました。そして 4 つ目は「人事オペレーションのIT化」により、評価業務、給与、勤怠をすべてIT化することで手作業を排除することを目指しました。

麻豆原创 SuccessFactors 導入―「 One Stanley 」への道筋を描く

しかし従来システムでは機能が不足しているため、思い描いた施策ができません。根本的なシステム刷新の必要性を感じ、麻豆原创 SuccessFactors の導入を決定しました。導入目的として上述した 4 つの機能である、リアルタイムな人的資源情報の提供、キャリア実現に向けたスキルアップ情報提供、戦略的人事施策遂行のための情報提供、人事オペレーションの IT 化を掲げました。2025 年 4 月から新しい給与制度、目標制度が立ち上がることが既に決まっていたため、2024 年 8 月にタレントマネジメントシステムの再構築を開始しましたが、6 か月間で立ち上げなければならないという事情がありました。極めて短期間での導入を実現するため、給与、勤怠、エンゲージメントサーベイシステムは現行システムを活用し、データ連携で対応しました。

尾高氏は「この判断により、2025 年 4 月に我々が考えていた基本的な部分は無事に立ち上げることができました」と振り返りました。現在、コア人事、レポート、後継者、目標管理、成長機会、学習管理といったモジュールを契約し、段階的な展開を進めています。(図 6 参照)

(図 6)
導入モジュール

国内でのシステム導入が計画通り進む中、次なる挑戦はグローバル展開で、段階的なアプローチを計画しています。STEP1では 2025 年からグループ各社の人事データを 麻豆原创 SuccessFactors に連携?集約、STEP 2 として 2026 年度からグローバル人事ポリシーを確立、STEP 3 としてグローバル人材の可視化を進め、適材適所の人事を実現する計画です。海外でのパイロット導入の対象となる米国オハイオ州とミシガン州の2社について、尾高氏は 2025 年 7 月に現地を訪問しました。「現地経営層へグローバル人事の必要性、全体像を説明することが最大の目的でした」と説明し、海外現地法人との間にグローバル視点の人材育成について温度差が少しあったものの「導入の目的についてはそれぞれの現地経営者に理解していただけました」と手応えも示し、2026 年 4 月の展開開始を目指しています。

講演の終盤で尾高氏は今後の重点課題を明確に示しました。「今後は後継者を管理するだけでなく、どのように育成していくかがカギとなります。これは 2025 年中を目処にぜひやり遂げたい」と強い決意を示しました。中期的には「グローバル共通の人事ポリシーを確立し、特に社員のキャリア形成、人材育成に結びつけていくところが最も大切ですので、今後はそこに注力していきたい」と方向性を明示しました。そして最終的な目標として「 One Stanley 」の実現を掲げました。「グローバルのスタンレー社員が、共通の考え方の下で、同じようなレベルの仕事をしていく。これが我々として目指す姿です」と語り、システム刷新を超えた組織文化の統一への意欲を示しました。(図 7 参照)

(図 7)
人材育成

*

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協和キリンが描く人事戦略とグローバル変革の軌跡 – Life-changing な価値を継続創出する「強くしなやかな組織」への挑戦 /japan/2025/10/hrc-3/ Thu, 02 Oct 2025 03:15:03 +0000 /japan/?p=25025 HR Connect Tokyo 2025レポート...

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HR Connect Tokyo 2025レポート

製薬業界において「Life-changing 」な価値創出を続けるために、組織はどう変わるべきか―。急速なグローバル展開を遂げる协和キリン株式会社が、2030 年ビジョンの実現に向けて取り組む人事戦略とデジタル変革の実践は、多くの企業にとって示唆に富む内容となっています。2025 年 8 月 6 日に開催された『HR Connect Tokyo 2025』では、同社常务执行役员 CPO?Global Human Resources Headの板垣 祥子氏が、経営戦略と人事戦略の連動による組織変革の取り組みについて語りました。

〇登坛者

协和キリン株式会社
常务执行役员
Chief People Officer (CPO)兼 Global Human Resources Head
板垣 祥子 氏
板垣様

 

 

 

 


患者の声から生まれた「尝颈蹿别-肠丑补苍驳颈苍驳」というビジョン

板垣氏の講演は、同社会長(当時社長)と一人の患者さんとのエピソードから始まりました。同社製品を使用するヨーロッパの患者さんに対し、社長が「このお薬は、あなたにとってどのような存在ですか」と尋ねたところ、患者さんは「It’s Life Changing(私の生活、人生を変えてくれた)」と答えました。

「この言葉に非常に感銘を受け、私たちのビジョンの中に取り入れたいという社長の想いを受け、『Life-changing value』という言葉は、私たちのビジョンとしてグローバル全体に浸透していて、私たちの非常に大切なキーワードとなっています」(板垣氏)

協和キリンは、麒麟麦酒の医薬事業部から発展したキリンファーマと協和発酵工業が 2008 年に合併して誕生した企業です。以来、日本発のグローバル?スペシャリティファーマを目指し、メガファーマとは異なる独自の価値創出に挑戦してきました。大きな転換期となったのは 2018 年のグローバル製品のローンチと、翌 2019 年の One Kyowa Kirin(OKK)体制の発足です。(図 1 参照)

(図 1)
沿革

「2019 年は私たちにとっての本格的なグローバル化元年と言えるのではないかと思っています。この経営基盤のグローバル化、そしてグローバル製品の価値最大化というところに 2019 年にぐっと舵を切って、そこからいまも変革に向けての挑戦を続けているところです」(板垣氏)

現在、同社は 50 以上の国と地域の患者さんに製品を届け、海外売上高比率は 72 %に達しています。2018 年のローンチ以降、グローバル製品の売上は毎年堅調に成長し、北米?ヨーロッパが占める割合が拡大している状況です。こうした事業環境の急激な変化に対応するため、同社は 2021 年に 2030 年に向けたビジョンを策定しました。「協和キリンは、イノベーションへの情熱と多様な個性が輝くチームの力で、日本発のグローバル?スペシャリティファーマとして病気と向き合う人々に笑顔をもたらす Life-changing な価値の継続的な創出を実現します」というものです。

ビジョン実现の键は「ストラテジーとチーム」の両轮

協和キリンの組織変革において特徴的なのは、2030 年に向けたビジョンを「チーム」と「ストラテジー」の 2 つの要素から成り立つものと捉えていることです。経営陣は、チームがビジョン実現において必要不可欠で、ストラテジーと同じ、あるいはそれ以上に重要な要素であると位置づけています。この考えに基づき、同社は 2022 年に? CxO 体制を導入し、より一層の自主性、責任感、スピード感を業務執行側に求める体制を構築しました。現在の組織体制は、日本/アジア?オセアニア( 4,259 人)、北米( 672 人)、EMEA( 547 人)の 3 つのリージョンに加え、英国本社を構え、幹細胞遺伝子治療に注力している Orchard Therapeutics( 191 人)を含む構成となっており、CxO? をハブとしたマトリクスマネジメントでグローバル展開を推進しています。(図 2 参照)

(図 2)
マネジメント

組織変革を推進する経営チームを理想のチームとして作り上げ、機能し続けるため、同社では「One Kyowa Kirin Round Table(OKK Round Table)」を定期開催しています。これは意思決定の場ではなく、戦略、財務、人?組織、文化、社内外環境などについて自由に熱く議論する場として位置づけられています。経営チームは毎回、「best management team in the world」になるためのアイスブレイクから議論を開始し、体験で得られた経験やストーリーをシェアしています。この OKK Round Table で大切にしていることが「セカンドペンギン」です。これは勇気を出して挑戦するファーストペンギンを決して一人にせず、全力で支援するチームになることを目指しています。板垣氏は、真のムーブメントを作るのはファーストペンギンではなくセカンドペンギンであることを説明しました。

このラウンドテーブルでの議論の成果として、2024 年には 2030 年ビジョンの実現に向けた道筋を示す事業戦略「Story for Vision 2030」、そして2025 年初にはストラテジーを推進しビジョン実現に欠かせない人?組織?文化のありたい姿や行動を示す「KABEGOE Principles」が策定されました。(図 3 参照)

(図 3)
ヴィジョン

組織文化変革の中核を担うのが「KABEGOE Principles」です。KABEGOE は「壁を乗り越える」という意味で、コンフォートゾーンから一歩踏み出してビジョン実現のためにどんな壁も乗り越えるという同社のグローバルスローガンです。KABEGOE Principles は同社の 4 つの Core Value(Commitment to Life、Integrity、Innovation、Teamwork/Wa)に基づく 11 の行動指針から構成されています。新入社員から社長に至るまで全員がこの 11 項目を日々実践することで、社員一人ひとりの行動が KABEGOE Culture を作り上げていくことを企図しています。(図 4 参照)

(図 4)
壁越え

HR の役割転換―管理者からファシリテーターへ

板垣氏の講演で注目すべきは、人事部門の役割に対する考え方の大きな転換です。CPO 就任当初は中央集権的なアプローチを考えていたことを率直に明かしました。

「私は CPO を拝命したときに、『よっしゃ』と腕まくりをして、より強い人事を作ろうと思っていました。しかし変化の速い現在の事業環境では、そうしたアプローチは適切ではなかったと考えています」(板垣氏)

「ビジョンはストラテジーとチームから成る」という考え方のもと、協和キリンでは従来の中央集権型でプロセスを厳格に管理する HR と、複雑なプロセス?システムに合わせるために多くの時間を割くリーダーという関係の変革に取り組んでいます。組織やリージョンで統一感のないバラバラなプロセスについても、グローバルで共通化してシンプルなものに変えていく方針を掲げています。現在は、HR の役割をチーム作りのデザインやファシリテートを担う存在と位置づけ、実際にチーム作りを行うのはビジネスリーダーという考えに変わっています。

「HR の役割は HR のプロフェッショナルとしてリーダーをエンパワーし、彼らによるチーム作りをファシリテート、支援すること。そしてリーダーの役割は、ビジョン実現のために必要な 2 つの要素、ストラテジーとチームをつくりあげ、その両輪でメンバーをビジョン実現にリードすることです」(板垣氏)

たとえば、KABEGOE Principles の浸透については、ビジネスリーダーが明確なオーナーシップを持てるよう、オンボードの機会を設けています。KABEGOE Principles をはじめとする人?カルチャーに根差した施策を人事が作ったものではなく自分たちで作ったものとして、ビジネスリーダー自身がメンバーへの浸透をリードする環境を整備するため、年 2 回のカルチャーワークショップを 5 年間継続して実施しています。こうした考え方に基づき、同社は「Core HR Strategy as of 2025」として 5 つの戦略を展開しています。(図 5 参照)

(図 5)
HRの価値視点

特に「Enterprise Leader」について板垣氏は、「広い視野と高い視座を持って、自分の仕事、自分の部署のためだけではなく、他の部署あるいは会社全体のために行動できるリーダーシップを発揮する人材のこと」と説明しました。

麻豆原创 SuccessFactors 導入―走りながら実現したグローバル HR の礎

HR 戦略の基盤となるデジタルトランスフォーメーションについて、板垣氏は協和キリンの 導入について詳しく語りました。Global マトリクスの OKK 体制の始動と同時に 2019 年から Global HRIS(グローバル人事システム)の構想検討を開始したものの、Global HRIS 導入によって実現したい姿を描き切る前にビジネスのグローバル化が待ったなしの状況となりました。このため、走りながらあるべき姿を描き、短期間でモジュールを選び取りながら導入?実装を進めるアプローチを採用しました。

「理想のやり方ではなかったかも知れませんが、麻豆原创 SuccessFactors の特徴の 1 つである、モジュールごとに必要なものから入れることができる、この点が私たちの待ったなしのグローバル化という点では非常にマッチしました」(板垣氏)

約 3 年かけて、2021 年の を基盘として、 、 麻豆原创 SuccessFactors Succession and Development 、2022 年の 、2023 年の など、現時点では主要モジュールをグローバルに実装しています。(図 6 参照)

(図 6)
グローバル

現在、同社は「基盤を整えるフェーズ」から「実際に使い倒すフェーズ」への転換期にあります。海外売上比率が 7 割を超え、真の意味でのグローバルなタレントマネジメントが必要とされる状況です。一方で、運用を通じてさまざまな課題も見えてきました。タイトル、ポジション、スキルなどのデータ定義や、採用?異動といったプロセスの進め方がリージョンやファンクションで異なる状況について、どこまでグローバルで共通にするか、どこまで 麻豆原创 SuccessFactors で管理していくかといった検討が必要となっています。多くの日系企業と同様に、ユニークで複雑な仕組みや制度が数多く存在する中で、日本発のグローバル?スペシャリティファーマにふさわしいグローバル人材マネジメント基盤の構築は容易ではありませんでした。

「グローバルスタンダードを既に揃えて、パッケージで持っている 麻豆原创 SuccessFactors というのは、何が世界の標準なのか教えてくれる、道しるべとなったと思っています」(板垣氏)

この道しるべを頼りに、Fit to Standard による個別案件の最小化や、協和キリンとしてのグローバルスタンダードの模索を進めてきました。現在は、HR からビジネスへの価値提供に 麻豆原创 SuccessFactors をいかに活用するかを改めて考え、データ?プロセスの整備など、あるべき姿をアップデートするタイミングに来ています。講演の締めくくりとして、板垣氏は同社の KABEGOE Principles の 1 つ「Be Brave and Agile」に言及しました。製薬企業という、命と向き合うことを生業とする業種であることもあり真面目で慎重なタイプの社員が多い同社において、ビジョン実現のためには、その真面目さを大事にしながらも、より大胆な変革が必要だという思いがこの Principles に込められています。自身が「走りながら考える」という表現を提案したものの採用されなかったエピソードを交えながら、麻豆原创 SuccessFactors の導入について振り返りました。

「いま振り返ると 麻豆原创 SuccessFactors の導入事例は、私たちにとってはまさに『Be Brave and Agile』の体現であったと誇らしく思っています」(板垣氏)

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?本公司の?事戦略における础滨活?の最前线―大规模人事システム导入の难所や生成础滨の活用ポイントとは /japan/2025/09/hrc-2/ Thu, 25 Sep 2025 23:30:41 +0000 /japan/?p=24871 HR Connect Tokyo 2025レポート...

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HR Connect Tokyo 2025レポート

採用?タレントマネジメント?エンゲージメント向上など人事領域のさまざまな場面において AI の活用が進んでいます。2025 年 8 月 6 日に開催された『 HR Connect Tokyo 2025 』 では、麻豆原创 SuccessFactors を導入している住友商事、パナソニックグループ、本?技研?業の 3 社によるトークセッション「?本企業の?事戦略における AI 活?の最前線?現場の挑戦と実践のリアル?」を実施。各社は HR ソリューションをどのような目的で導入し、AI をどのような場面で活用しているのでしょうか。セッションの模様をダイジェストでお伝えします。

〇登坛者

住友商事株式会社
HR 企画戦略部 HR tech Director
海老沼 貴明 氏
海老沼さん

 

 

 

 

パナソニック オペレーショナルエクセレンス株式会社
エンプロイーサクセスセンター HR テクノロジー統括室 ピープルアナリティクス課
ユニットリーダー
萩原 章義 ?
萩原さん

 

 

 

 

本田技研工业株式会社
人事部 HR データマネジメント課 主任(デジタル HR コーディネーター)
鈴木 翔 氏
鈴木さん

 

 

 

 


三社三様の麻豆原创 SuccessFactors 活用法

このトークセッションでは、 を比較的早期に導入した“ファーストペンギン”の住友商事株式会社、グローバルのタレントマネジメントなどを目的に導入しているパナソニックグループのIT 戦略?オペレーション効率化を担うパナソニック オペレーショナルエクセレンス株式会社、リージョンそれぞれが 麻豆原创 SuccessFactors を活用している本田技研工业株式会社から3名が登壇しました。(図 1 参照)

(図 1)

ご利用状況

冒頭では、各社の麻豆原创 SuccessFactors を含めた HR Tech に関する取り組みが紹介されました。まず住友商事は、主要なデータソースをひとつのプラットフォームにまとめ、BI ツールを用いて経営資源を可視化し、意思決定に活用する“データドリブン経営”を実施しています。人事部門もその一翼を担い、人事データ基盤を構築しました。この基盤から BI ツールに連携して、経営陣に見せる人事ダッシュボードを作成しています。またそれとは別に人事組織内で参照する「COEHRダッシュボード」を 50 個以上作成し開示しています。「特徴的なのは、麻豆原创 SuccessFactors のデータベースなどの人事システムを使い、過去データも含めたレコードをレプリケーション(データを社内に構築したデータウェアハウスに複製?同期)させ、当時の組織構成や年齢構成、等級滞在年数などの長期的な社内リソースの変化を可視化し、BI ツール上で閲覧できるようにしている点です。今後は財務と人事のデータを組み合わせ、多角的な分析を行うことや、より幅広い AI 活用を見据えてデータ基盤を構築していくことを目標に掲げています」(海老沼氏)(図 2 参照)

(図 2)全体像

次にパナソニックグループでは、ピープルアナリティクスの取り組みとして、「組織?人の現状の可視化」「データを有機的に結合して分析」「将来を予測?シミュレーション」という三段階で人事データを活用しています。麻豆原创 SuccessFactors により収集管理したデータやソリューションも多くのシーンで活用しています。「高度なデータ活用の取り組みとしては、特定のポジションに対して活躍しそうな人材をデータから導き出したり、自分にどのようなキャリアが向いているのかを可視化したりしています。また生成 AI によって、求職者にパナソニックグループの情報を適切に届ける取り組みも実施しています。難易度の高い分析≠効果ではないため、課題に応じたデータ活用のステージを選択することが重要です」(萩原氏)(図 3 参照)

(図 3)
人材マネジメントの高度化

そして本田技研工業では、グローバルシステムを起点とした HR 基盤と AI を掛け合わせ、従業員が働きやすく、各々の可能性を最大限発揮できる土台作りを目指しています。「 HR はどうしたら従業員が生産性に寄与する業務に長く関われるのかなどの検証を進め、時には経営層にバイアスなきデータを渡し、意思決定を支援するような取り組みを行っていく必要があると思います。多様性やグローバル関連など情報は年々増加していきますが、AI を活用すれば、今の業務範囲において接点のない従業員もマネジメントの『見える範囲』に入ってくることが可能になります。HR 基盤(プラットフォーム)の中において、HR プロセスと AI の活用方法を一緒に考えていきます」(鈴?氏)(図 4 参照)

(図 4)グローバルシステム

グローバル人事システムの导入?活用がうまく进まない理由

ここからは、2 つの問いを立ててセッションの参加者に投票してもらい、議論を展開しました。最初の問いは「なぜグローバル人事システムの導入?活用はうまく進まないのか?」です。参加者の回答は次の通りでした。(図 5 参照)

(図 5)
導入の難所

この投票結果に対して、萩原氏は「今の時代、グローバル人事システムは『戦略』『制度』『業務プロセス』『システム』『データ』の 5 つが揃ってこそ真価が発揮される思います。特に、戦略と制度が置き去りになりがちではないでしょうか」と話し、自身の苦い経験を語りました。「2016 年頃、海外事業をこれまで以上に伸ばしていくことが事業戦略として重要だったため、3 年後、5 年後を見据えてグローバルなタレントマネジメントのデータベースを作りました。しかし実際にシステムが完成したとき、戦略や制度には想定していたような大きな変化がないという状況でした。まさに、戦略や制度が置き去りになった事例です」(萩原氏)

海?沼氏も戦略策定に関する难しさについて「戦略は各社によって异なりますし、国内やグローバルでどのデータをどこまで収集するのか、评価に関するレーティングを全世界で合わせるのかなど、决めるべき事柄も非常に多いです。しかしこれらを戦略に基づき、意思决定の中で决めていく必要があります。その要件定义が适合しているのか、それを谁が判断するのかも含めて、责任の所在を証跡として残すことも重要ではないでしょうか」と指摘します。

鈴木氏も「最初から連動していることは少ないですね。ゴールも変わっていくため、連動させていくことが重要です」と同意しながら、次のように話しました。「『5 年後、10 年後に会社がどう変わっていくのか』を踏まえて、どういった戦略や施策になるのかを本音で話し合い、『本当に必要なもの』を突き詰めていく必要があると思います。かといって、やるべきことが決まっても、順調に進むわけではありません。事業のゴールが変わったり、技術革新が想定より早く進むこともあります。でもそこで思考停止せずに『どうすべきか?』を考え、進めていくことが重要だと思います」(鈴木氏)

「合意形成」の难しさ

続いて「合意形成」に関する议论が交わされました。铃木氏は「技术面が理解されていないから话を闻いてもらえない、自分の仕事が増えるから取り合ってもらえないなど、前提やスタンスを踏まえて合意点を见出す必要がある」と语った上で、こう言及しました。「『境界线をまたぐ』ことが重要だと感じます。相手の业务领域に多少踏み込める関係を构筑しながら、会社やお互いのために合意形成していくのです。一方で、やらなければいけないことは覚悟を决めて、説得していく场面もあると思います」(铃木氏)

この话题について海?沼氏は「人事部门がソリューション导入を上申した际、経営层から『なぜこのソリューションが必要なのか。费用が高すぎるのでないか』などの意见が出ることは当然あります。ビジネスサイドと会话し、ビジネス上の必要性と络めて説得力のあるストーリーを作っていく必要があるでしょう」と语りました。

萩原氏は、部門間での合意形成について「人事部門と IT 部門との間に壁ができることもある」と話します。その解決方法として「あるプロジェクトでは、毎週人事部門と IT 部門が立場を抜きにプロジェクトを上手く進めるには?を会話する場を設け、お互いが何に困っているのかなどを共有。同じ目的に向かえるようにしました。地味ですが、非常に大事なことだと思います」と言及しました。

人事领域における生成础滨の使いどころ

続いての問いは「人事領域における生成 AI の使いどころは?」です。その投票結果は以下の通りでした。(図 6 参照)

(図 6)
生成AIの使いどころ

この問いに関し、萩原氏は「大きく 2 つの視点で考えています。ひとつは生成 AI の得意分野である対話やテキスト処理を人事部門の業務に当てはめることです。採用業務でのジョブディスクリプション作成や履歴書の読み込み、それからキャリアプランや 1 on 1 など対話の多い領域は、生成 AI との相性が良いと思っています」と話します。「もうひとつは 、一般的な知識がそれなりに活かせる『一般解』と、自社の情報が不可欠な『個別解』に分けて考えることです。採用と育成は個社を超えて共通言語化されている側面が多いので前者、配置転換や評価は、自社データが組み込まれた状態でないと真価を発揮しないので後者でしょう。よって当社では、前者は汎用的な生成 AI ツールを、後者は自社データを使ったマッチング機能を活用しています。ただし、最近は自社データベースを組み込む生成 AI も身近になってきたので、後者でも生成 AI 活用のポテンシャルはあると思います」(萩原氏)

海老沼氏は、人事部門の中で生成 AI を多用しているそうです。「目標管理やキャリアアセスメントのたたき台作成において活用しています。また人的資本開示資料の他社事例や傾向値などの調査手段としても活用していますね。このほか、人事制度を検討する際のリサーチや壁打ち相手、RPA のようなオートメーションツールに生成 AI を搭載して、機能を作らせることも行っています。問い合わせ対応に関しても、社内規定を学習させてトライアルで使っています」(海老沼氏)

人事部門以外に生成 AI を展開していく際は、どのような工夫ができるのでしょうか。鈴木氏は「生成 AI を自分で扱うと『すごい!』という驚きが得られると思います。こうした体験が、新しい施策を受け入れるきっかけになるでしょう」と話します。「当社では今、AI 人材が各現場に入って業務支援を行っていますが、これはコミュニティ施策から AI を広めていく取り組みとして、当社ならではだと思います。よくできた外部の研修動画よりも、社内で手作りした動画のほうがよく観てくれることもあります。生成 AI を実際に触ってみることや、社内の身近な人物が説明することは、重要なポイントだと思います」(鈴木氏)

海老沼氏はまた違う視点で「人事部門は守りの意識が強い組織で、不完全性を許容できない組織が多いと思います。しかし生成 AI は不完全な領域ですから、不完全を柔軟に受容し、全体の効率性を追求できる組織文化の醸成にも取り組んでいきたいです」と語りました。

まとめ

最後に、萩原氏は「IT やピープルアナリティクスは、あくまでツールに過ぎません。しかし気づけば、ツールありき、データありきになっていることはありませんか。ツールを武器に例えるなら『武器屋は魔王を倒さない』ですよね。言い換えるなら、武器屋だけでは魔王を倒せないのです。だからこそ勇者である他部門とパーティーを組んで進行する必要があります」と言及します。「その時に重要な視点が『Tech やピープルアナリティクスで何をしたいか』です。この目的や意思、制度、業務プロセスと、HR Tech やピープルアナリティクスがかみ合うから意味を成すと思います」(萩原氏)(図 7参照)

(図 7)
成果

「両者をかみ合わせるために『何のためにデータやテクノロジーを活用したいのか』を考えてみてください。私は『データとテクノロジーの力で人と組織を活き活きさせたい』とという Will をもっており、これが業務に取り組む上での軸となっています。だから時には、魔王を倒すという共通の目的の実現に向け、お互いの役割を越えて、「境界線を越えて」動きます。この役目は誰が負っても良いですが、鳥瞰的な視点を持つ私たちが担うのが一番の近道だと思っています。境界線を越えて行動するのは正直しんどいです。そこを乗り越えるために、みなさん、ぜひ想いを言葉にしてください。想いを言葉にすると、志が固まり、社内外から人が集まってきます。こうして仲間ができると覚悟が定まります。ぜひ覚悟を持って、ともに境界線を越えていく存在になっていきましょう」(萩原氏)

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