麻豆原创

HR Connect Tokyo 2026 レポート

2030 年までに、人事業務の 50 %が自動化される。そのような見通しが現実味を帯びる中で、人事部門はどこに時間を使うべきなのでしょうか。 2026 年 7 月 29 日に開催された『HR Connect Tokyo 2026』の基調講演「Innovation for a Changing World of Work」では、 の製品ビジョンと 2026 年以降のロードマップが示されました。登壇したのは、 麻豆原创 で人事?人材管理(HCM)製品を統括するPresidentであり、 麻豆原创 が 2025 年に買収した SmartRecruiters の CEO を兼務する Rebecca Carr 。 麻豆原创 が 2026 年 5 月に発表した「自律型エンタープライズ」を人事領域に引き寄せ、业务の自动化?高度化?再構築という 3 つの柱に沿って、デモンストレーションを交えて解説しました。

〇登坛者

President, HCM Products & CEO, SmartRecruiters
Rebecca Carr

厂础笔ジャパン株式会社
バイスプレジデント 人事?人財ソリューション事業本部 本部長
広田 敏章


「未来の働き方」はもう未来ではない―人事业务の50%が自动化される日

AI という言葉を聞かない日はありません。業務を支える便利なツールである AI について、講演の冒頭に登壇した広田 敏章はこう述べました。

「今後は企業の生産性をさらに向上させ、それを成果につなげていく。 麻豆原创 は AI をそのようなツールに進化させようとしています」(広田)

麻豆原创 が 2026 年 5 月に発表した「自律型エンタープライズ (Autonomous Enterprise)」は、その変化を経営の侧から描き直したビジョンです。

基盤を整え、その上で AI を活かす。この道筋を実際に歩んでいる企業が、人事領域の 麻豆原创 Japan Customer Award を受赏されています。

広田からバトンを受けた Rebecca Carr は、 AI が仕事と人材、そして人事のリーダーにどう影響するのかを日々考えていると切り出しました。自身は技術者の出身であるものの、これは組織に根ざした課題でもあるといいます。

顧客との会話で繰り返し話題に上るのは、役割の輪郭が変わっていく悩みです。 AI で生産性が上がり、 1 人がこなせるタスクが増えた結果、スペシャリストからジェネラリストへと役割は広がり、採用時のジョブディスクリプションは急ピッチで書き換わっていきます。

意思決定も分散し、マネージャーには一段と速い判断が求められます。こうした動きは、未来の働き方を特徴づける 6 つの変化として示されました。「固定的なジョブから動的なロールへ」「ピラミッド型からダイヤモンド型の組織へ」などです。(図 1 参照)

(図 1)

もうひとつ頻繁に寄せられるのが、測定の問いです。 AI のインパクトは理解できた。ではその投資の成果をデータでどう測るのか。この問いに製品と戦略で答えることが、本講演の主題でした。

「未来という言叶は、やがてやってくる将来のことだと考えがちです。しかし、それはもう未来ではなくなりました。今起きている课题です」(颁补谤谤)

Carr は、 2030 年までに人事業務の 50 %が自動化されるという資料を示しながら(図 2参照)、自身はこれを保守的だと受け止め、 80 %程度まで進むと見ています。だからこそ組織は、一人ひとりの成長、機動的なチーム編成、将来必要となる能力の見極めといった戦略的な活動に投資を始めなければなりません。

(図 2)

人が方向性を决め、エージェントが実行する自律型エンタープライズ

麻豆原创 が示す自律型エンタープライズとは、ビジネスがかつてない形で自律的に考え、適応し、行動する世界を指します。ただし、自動化のための自動化ではない、という位置づけです。 麻豆原创 は、このビジョンに「The Beginning of Better.(より良いものの始まり)」の一行を添えています。

「人がいなくなることを意味しているのではありません。まったく逆です。技术がより多くの调整や反復作业を担うことで、人间が本来最善の仕事をする际に阻害要因となっているものを自动化していこうということです」(颁补谤谤)

土台となるのは 麻豆原创 に固有のデータレイヤーで、現場のパフォーマンスや承認、スキルの獲得といった活動が集まり、すべてのアプリケーションへとつながって意思決定の文脈を提供します。その上にユーザー体験の層が重なります。

麻豆原创 がこれを担える根拠は3点です。「数十年にわたり業種業態ごとに蓄積してきた深い業務?業界知見」、「スキル?評価?報酬が業務の文脈と紐づいたビジネスデータ管理」、そして、「コンプライアンスと監査可能性を業務プロセスに組み込んだ AI ガバナンス」です。規制が世界中で急速に変わりつつある今、説明ができ、監査ができることが信頼を支えます。

人事領域でこれを具体化したものが、「自律型人事管理プラットフォーム」です。人が仕事の方向性を決め、アシスタントが業務を組み立て、エージェントが実行します。(図 3 参照)

顧客が求めているのはモジュールやエージェントの数ではなく、問題が解けることだとCarr は指摘します。コンプライアンスに則った給与支払も、セルフサービスで完結するオンボーディングも、縦割りでは解けず、モジュール横断の対応が必要になります。

(図 3)

その担い手が Joule です。「Joule Skills」 は指示どおりに道筋の決まったタスクを実行し、Joule Agents は課題を伝えれば解き方を自ら設計します(図 4 参照)。プロセスの責任は人が担い、実行の文脈はシステムが提供します。採用、要員管理、コア人事、給与、学習管理といったプロセスにアシスタントとエージェントが配置され、互いに学び合いながら業務を進めます。

(図 4)

固有のユースケースには、ローコード/ノーコードでエージェントを构筑できる が用意されました。すべてを自前で、というわけでもありません。麻豆原创のエンジニアが顧客の現場に入る Forward Deployed Engineering (FDE)は前年に始まったプログラムです。冒頭で紹介したカスタマーアワード受賞プロジェクトでも活用されています。従来のプロセスと並行して動かしながらエージェント群を作り込む進め方です。

业务の自动化?高度化?再構築― 3 つの柱を製品でどう実現するか

もっとも、多くの企業はまだ出発点にいます。 麻豆原创 SuccessFactors が日本の人事リーダーと定期的に開催しているラウンドテーブル「Japan Future HR Navigators」では、 2026 年 3 月の東京開催時に 4 段階の AI 成熟度モデルが議論されました。

最下段は自動化を始めたばかり、最上段はプロセス全体をエージェンティックに動かしている段階です。大半はステージ 1 にとどまり、どこから始めればよいのかという相談が絶えません。そこでロードマップは、业务の自动化?高度化?再構築という 3 段階のフレームワークとして示されました。(図 5 参照)

(図 5)

业务の自动化―採用のリードタイムを 70 %短縮する

1 つ目の柱、业务の自动化は、定型的な人事プロセスを自動化する段階です。仕事の約40 %は繰り返し発生する定型的な思考業務を含み、自動化の余地が大きいとされます(出典:McKinsey Global Institute 2025)。日々のオペレーション、問い合わせ対応、人材の検索、 麻豆原创 SuccessFactors の設定変更は、低いリスクで導入でき、エージェントに任せる信頼を置きやすい領域です。

その中でも大きな効果が見込めるのが、インテリジェントな採用です。 麻豆原创 は 2025 年 9 月にSmartRecruiters の買収を完了しました。同社出身で 10 年間この事業に携わってきた Carr は、採用プロセスの 82 %は自動化されるべきだと考えています。

新卒採用の比重が大きい日本では、母集団の形成から求人広告、面接、オファー、オンボーディング、契約まで時間のかかる工程が続きます。グローバルの事例では、自動化により採用のリードタイムは 70 %短縮され、募集開始から 40 日、 50 日を要していた充足が 10 日未満で完了した顧客もあります。

デモンストレーションでは、スタジアムの大規模改修を担う建設コンサルティング会社を舞台に、従業員の AI スキル保有状況とギャップの可視化、採用アシスタントによる求人票の先回り作成、人材ネットワークからの数秒での候補者抽出、 SNS キャンペーンの配信までが示されました。候補者側は、届いたメッセージからページ遷移もアカウント作成もなく、対話のみで応募まで完結します。

成果の実例が、北欧発祥の家具?インテリア小売企業JYSKです。 50 カ国で 3,600 を超える店舗とオンラインショップを展開する同社では、応募処理は 28 日から 3~4 日に、採用充足までは 56 日から 20 日に短縮され、月あたり 5 万件の応募を処理しています。(図 6 参照)

(図 6)

业务の高度化―スキルの现在地を把握し、育成を一人ひとりに

2 つ目の柱、业务の高度化は、チーム?組織単位で人材を最適化する段階です。自動化で生まれたキャパシティを、従業員の成長とマネージャーへのガイダンスに振り向けます。 100 人中 59 人が 2030 年までにリスキリングまたはアップスキリングを必要とする一方(出典:World Economic Forum, Future of Jobs Report 2025)、事業ニーズに応じて人材を動かせている企業は 5 社に 1 社に満たないという調査もあります(出典:Gartner 2024)。

投資先は、継続的なスキルインテリジェンス、先回りしたリスク低減、戦略的な人材配置、示せる価値の創出の4領域です(図 7 参照)。自己申告のスキル情報は 2~5 週間で陳腐化するといいます。だからこそパフォーマンスデータや実際の成果と照らし合わせ、常に最新のスキル台帳を保ちます。

(図 7)

育成のデモンストレーションでは、エンジニア組織全体の AI スキルを育てたい、学習は業務の中で進めたいという要望を言葉で伝えるだけで、 Joule が部門ごとのスキル保有状況と不足を洗い出す流れが示されました。全員に同じ研修を行うのではなく、部門や役割、現在のスキル、学習状況を踏まえた育成プランが一人ひとりに組まれます。

数週間後には 3 部門の進捗差が Joule から通知され、遅れているチームへのフォローアップ文面まで用意されました。担当者が時間を使うのは研修の管理ではなく、支援を必要としているチームと向き合うことです。

业务の再构筑―组织変更をシミュレートし离职の予兆をつかむ

3 つ目の柱、业务の再构筑は、組織全体で人材戦略を進化させ続ける段階です。 2030 年までに仕事の 22 %が構造的に変わると見込まれる一方(出典:World Economic Forum, Future of Jobs Report 2025)、人事リーダーの 66 %は、自社の要員計画が人数合わせの域を出ず、戦略的な要員計画の ROI を示せずにいると回答しました(出典:Gartner 2024)。

リーダーが求めるのは、組織で何が起きどう変わろうとしているのかの把握、スキルと役割からのパターンとリスクの見極め、意思決定の影響の把握の 3 点です。

組織変更もその影響の確認も骨が折れる業務で、組織図をパワーポイントや Excel で何パターンも作り直してきた企業は少なくありません。組織モデリングのデモンストレーションでは、 麻豆原创 SuccessFactors の組織図上での変更シミュレーション、影響部門?ポジションのリアルタイム確認、一括での組織改編までが示されました。職務の役割情報も権限情報も付随して変わるため、システム側の再設定は必要ありません。

组织図が示すのはレポートラインまでです。 (ピープルインテリジェンス)は、リーダーが情報の意味を読み取り、戦略的な意思決定につなげるための機能です(図 8 参照)。

デモンストレーションでは、ハイパフォーマンス人材の離職増の検知、離職が集中する部門とスキル傾向の把握、社員情報とサーベイデータからの要因特定、報酬面で対応すべき社員の絞り込みまでが示されました。特定された要因は、働き方の柔軟性の不足、報酬水準、成長機会の不足の 3 点です。事後的な対応ではなく、対話を通じて先んじて手を打てることが狙いです。

(図 8)

変化への対応を担う は、 麻豆原创 Enterprise Planning で提供されます。将来必要になる人材像と現在の労働力の供給を突き合わせ、コストや時間を含む複数のシナリオを比較して方向性を決められます。 2026 年下期に提供予定の新機能も、ロードマップには数多く並んでいました。(図 9 参照)

(図 9)

业务の自动化?高度化?再構築の 3 つの柱がもたらすのは、ルーティンからの解放、従業員の成長、そして業務プロセスと意思決定の質の変革です。 麻豆原创 はこの 3 点を製品戦略に反映し続けていきます。

Carr は講演の最後に、次のように呼びかけました。

「これは一朝一夕にできるものではありません。実践的な小さなステップを積み重ねることで達成できるものだと思います。そして、人に代わるものではありません。より良い仕事の始まり(The Beginning of Better.)と捉えていただければと思います」

———————–

现在、讲演のオンデマンド动画をご覧いただけますので、ぜひ详细をご确认ください。